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スライディング・ヘディングシュート2


3000坪の冒険と、時々音楽すごく映画。たまにサッカー
by frat358
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ファントムペイン

ファントムペイン_c0027929_20291827.jpg

自分の顔を作ってみましたが全然、似てません。
これでも、かなり頑張ったんですけど。やればやるほど似ないという。
鼻が高すぎる、眉毛も違う、目も、クチも違う(全部じゃん)
自分の顔パーツに似てるモノが存在しないので不可能でした。
基本的に海外で人気のあるゲームなので、アジア系のパーツも
欧米系の顔パーツも、広くカバーしなければならず、
その分、選べるモノが減ったのかも?しれません。
どうしても外人系の顔になってしまう。ハリウッドスターの顔を
作ろうとしたほうが、上手くいく・・・かも。

事前情報のとおり、自分から奪いつくした相手に復讐する話でしたけど
もうひとつテーマがあって、そちらに凄く心を揺らされた思いです。
解釈はそれぞれあると思うのですが、
何かというと、「喪失感からくる、人間の執着」です。
東日本震災では頑張ろうとか絆だとか美談がテレビを盛り上げたけど、
震災前と同じ状態に戻しても、以前と同じでは無い訳ですよ。
人が心に傷を負ってしまったから。傷を隠すために頑張っても
立ち直るために這い上がっても、昔と同じには戻れない。
それでも人は、消えてしまった幻(ファントム)を追いかけてしまう。
津波で流れた建物をもう一度作ると、心が以前よりも救われてしまう。
昔に戻れるわけないのに、それでも「かつて在ったもの」が再現されると
心が満たされて、それでも帰り道で、以前とは違うことを自覚してしまう。
同じものでは埋まらない。それでも何とかして同じもので埋めようとする。
それが死でも、恋でも、全てそうなのかもしれないなーと。



象徴的だったのは、前作で爆弾で死んだ少女が登場すること。
死んだはずなのに生きていて、楽しかった思い出しか記憶していない。
その子に、その後に起きた事を話すと、耐えられなくなって消えてしまう。
死んだはずなのに生きていた、という設定も、実は主人公が
「そうであってほしい」と願っていた為に、見ていた幻だったんです。

かつて自分たちが住んでいた場所を、もう一度作って、
奪った相手に復讐して、以前のような幸せを取り戻す話ではなく、
復讐しても怒りは消えず、作り直しても元には戻れない話だったという。
なかでも強烈なのは以前から仲間だった科学者。
彼が情報を売ったことで仲間も場所も吹っ飛んだ容疑をかけられてます。
その根拠が、その科学者だけは事件の時に何も失っていないから。
でも考えてみると、その科学者は両足が動かないんですよ。
つまり、最初から彼は失っていたんです。
彼は科学の力で動く義足を完成させるのですが、
長く両足が動かなかった記憶が消える訳ではなく・・・
まあ、この辺にしますが;
終わり方が特殊なので賛否両論が起きたんですけど、
ネットワーク対戦を続けることで見られるエンディングが在るようで、
そちらがyoutubeに掲載されると、だいぶ沈静化しました。
失ったものを取り戻そうとする事や、違うことで埋めようとするのが
悲しい行為だったとしても、そこからスタート出来ることも、
あるんじゃないかー?っていう。そんなメッセージを感じました。

まあ、こういう難しいテーマの作品に出会った時はね、
自分の人生と重ね合わせて考えたりすれば、見えやすくなったりします。
失ったものが、あまりにも愛おしくて執着してしまった事は無いか?とか、
心の支えを失った人間が、いかに危険か身に憶えは無いか?とかね。
長く反核をテーマにしてきた物語ですけど、核抑止というものが
将来的に無くなっていった場合、人類は何に頼って戦いを避けられるのか。
核がファントムになったとき、人類は新たに危険なモノを求めてしまうのか。
少なくとも核の抑止というのは問題の先送りであって、
解決方法では無いよねっていう。そこまで最後は踏み込んでいきました。
色んな事情があって大変だったと思いますが、誇っていい作品だと思います。
私は未完だと思ってません。
ファントムペイン_c0027929_20291827.jpg

以上、全然にてないフラがお送りしました。


by frat358 | 2015-10-20 21:11 | イルマ侍
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