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(今回の記事はネタバレを含みます) 「ビフォア・サンライズ」1995年 「ビフォア・サンセット」2004年 「ビフォア・ミッドナイト」2013年 「6歳のボクが~」で話題になった リンクレイター監督の過去作。 昔からのファンにしてみれば ビフォアシリーズのほうが印象に強いらしい。 見ず知らずの男女が電車の中で気が合い、 思い切って男のほうが電車を一緒に降りて 街を歩かないかと誘う。女は悩む。 そこを男が頑張って説得します。 で、一緒に見知らぬ駅で降りるんですが、 この時点で昼なんですけど 夜明けが来るまで2人は一緒にいます。 女性はパリ在住で男性はアメリカ在住。 しかも女性のほうは飛行機恐怖症。 男は最近、遠距離恋愛で失敗している。 互いが成熟した大人同士で、それなりに 恋愛経験も積んでいるせいか、 この恋が燃え上がっても遠距離恋愛になって いつしか電話や手紙の関係が事務的になり、 冷めていくだろうと。そんなのは嫌なので だったら1日だけ恋人になろうと決めます。 キスはするんですけど、両思いの若い男女が 二人きりで朝まで一緒に居るとなれば、 セックスするのか気になるところですけど。 明日には別れる事に決めているし 結びつきが深くなり過ぎると後がツライし、 そこは・・・どうしよっかなーって 二人とも悩んでるのか悩んでないのか 真夜中なのに、やたら話しながら歩く(笑) もう歩くのやめたら?って見てて思う頃に 「BARに入ろうよ」とか言うんですね。 そこで酒飲んで、店から出て、 じゃあどっかで休んで・・・って思いきや また歩く(笑)この辺は結構、笑えました。 「サンライズ」では出会いが描かれています。 撮影の仕方も、まるでドキュメントのようで あんまり演出を加えていなくて、 単に2人が話している姿を撮っています。 気が合う人と幸運にも出会い、 その人を好きになって、1日中一緒に居たのに 時間を物凄く、短く感じてしまう。 その幸福感を捉えようとしてるだけです。 これが狙いなので、最初の頃の会話は ちょっと眠くなっちゃうくらいでしたけど じわーーーーっとした幸福感が ゆっくりゆっくり見てる人を襲ってくるので 恋人が居ない人は懐かしく思えてしまうかも。 恋人が居る人も昔を思い出して ニヤニヤしてしまうかもしれません。 つまり、映画の中で山のように2人は話しますが 実は何を話してるかは、あんまり重要じゃないのかも。 2人で居るだけで楽しくなれてしまう、という。 それ自体が凄い事なんだと伝えたいのかもね。 「ビフォア・サンセット」 9年後。製作、上映も9年後に行われました。 1日だけ恋人だった2人は、どうなったのか。 「サンライズ」が曖昧な終わり方をしていたので 前作の結末も「サンセット」で説明されています。 三部作の紹介なので完全ネタバレ禁止が難しい・・・ 2人は、あのあと、どうなった!?別れました。 ジェシーはその語、なんと世界をサイン会で飛び回る 売れっ子の小説家に!。代表作は・・・ セリーヌと1日だけ恋人だった日を描いた作品。 サイン会でパリに来たジェシーを待っていたのは 活動家になって世界を駆け回るセリーヌでした。 どうして別れたのか、 詳しい話は見ていただく方向で・・・ 今回は「限られた時間」というのを強く感じました。 一緒に居られる時間は80分ちょいで、 前回よりも会ってる時間は減ってます。 まったく泣ける場面は無いし むしろ笑えるようになってるんですけど 前作より見てて辛かった; 別れの時間が迫ってくると、 2人は考えます。色んな人と恋をしたけど どうしてもこの人を忘れられないのは 1日だけだったから、なのか?と。 限られた時間の中でしか愛せないから 特別な存在なのか、否か・・・ 映画を見てる人も悩んでみる。。。 答えは「もしも」の世界にしか無いので 誰も答えられないんですけどね; 今回は二人とも本心を全て話します。 でも「嘘ですよー」という事に、してしまう。 嘘だと言う事で、相手に重荷を背負わせない。 それでも、どれだけ想っていたかは伝えたい。 なので伝えたあとで「嘘だよ」と言う。 嘘じゃない事も互いに気ずいてるんだけど 騙されたフリをしている。 ここまでで、9年間で2日しか会ってません; でも互いに、人生で一番大切な人だったりします。 「ビフォア・ミッドナイト」 実はね、これだけ見たかったんですよ。 でもどうせ見るなら最初から見たいなーと。 とはいえ最初から見ると全部で何時間だ?と・・・ そんな訳で見る気分になるのは時間かかりました。 1日だけ恋人だった日から18年後。 どれだけ異常な三部作か、 分かっていただけたでしょうか; 実際に18年が経過してから製作、上映。 再会した2人は、どうなった!?結婚しました。 出会いと再会を描いてきたビフォアシリーズですが、 最終章の「ミッドナイト」では倦怠期を描いてます。 2日しか時間を共有できなかった2人は結婚し、 夫婦になった事で、9年も一緒に過ごしました。 お互いに遠慮が無くなり、 なんでもぶつけあう関係に変わっています。 でも喧嘩をするたびに、相手を責めてるハズが 自分の短所を責められてる気持ちにもなって、 お互いが参ってしまう関係になっている。 3日かけて3つ見ましたけど、 セリーヌのほうが早く老けていく、というか イーサン・ホークという役者が時間経過しても ほとんど印象が変わらない変な生命体なので 余計にセリーヌが老けた事が強調して感じてしまう。 それを逆手に取って、セリーヌのほうだけが 自分の容姿が変化している事を気にしてる、という 設定を盛り込んでるように見えました。 なんというか・・・最初の「サンライズ」が 一番よかったかな(笑)最初は見てて眠くなったけど 表現方法が荒っぽくて、尖ってるので、 若かった頃のリンクレイター監督の良さが感じられる。 サンライズはラストも凄く良いと思うし・・・ 「時間経過を撮る」という手法は 間違いなく「6歳のボクが大人になるまで」が 最も秀逸に撮影できてると思います。 ビフォアシリーズでの経験を活かしたんだな、と 「6歳のボク」を見た後なせいか、思ったし。 あと、ビフォア・ミッドナイトでは ジェシーとセリーヌの大喧嘩を初めて撮影しています。 今までの2作で2人のラブラブっぷりを見てきた人は 非常にショックを受けると思いますけど; 大喧嘩も時間の経過が生み出したモノ、という感じで メチャクチャに相手を責めるようになる為に 9年かかってる訳ですよ。セリーヌのほうは 喧嘩する事でスッキリしてる面もあるんだけど ジェシーのほうはセリーヌに言葉で責められると グッタリしてしまいます。この辺も上手いですね。 こういうのも男と女の違いかもしれません。 あと、凄いリアルだなーと思ったのが セリーヌがオッパイを見せた状態で 大事な話や感情的なやり取りをジェシーとする場面。 愛が残ってるかは別にして、間違いなく確実に 相手に対して、恥じらいは消えてるっていう。 私なんかはセリーヌの胸を見るのは初めてなので 話してる時も揺れてるオッパイに目が釘付けなのですが 夫のジェシーは全然、気にしないで話をしてる。 9年を共に過ごした夫婦の喧嘩に 観客として参加しているような、不思議な気分でした。 物凄く救われた気分になる場所に映画は着地するので 見てみたい方は心配せずに、見てください。
by frat358
| 2015-08-03 01:42
| DVDエラー大嫌い
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