スライディング・ヘディングシュート2


3000坪の冒険と、時々音楽すごく映画。たまにサッカー
by frat358
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チェスター追悼公演


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リンキンパーク、チェスター追悼公演。
自分が見てた状態でもyoutube liveでの視聴者が18万人を超えてました。
時差のあるアジアや南米でも人気が高い事を考えると、
アーカイブを含めれば視聴数は100万人を越えるかもしれません。


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幕が上がった時点でシノダは泣きそうだったので、
最後まで持つかなーって心配でしたけど・・・
少しづつ笑顔になっていき、最後までステージを作ってくれました。
アレンジされた曲も多く、この日の為に必死で練り上げたのが伝わりました。
ほとんど時間は無かったと思いますが、よく間に合わせたと思います。



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どんな構成になるのか不透明でしたけど、シノダがメインボーカルを務めて
ステージを作っていく曲が多かったです。たまにゲストボーカルが現れ、
一緒に歌っていくという流れでした。残されても前に進もうとしているバンドを
仲間が駆けつけて支えているような、物語を見ているような構成でした。
タリンダさんのスピーチも力強い、良いものだったと思います。

ライブはMessengerからIridescentへと繋いでいく美しいスタートでした。
Iridescentは、こんな歌詞です。


寒さと失望を感じているのかい
希望を積み上げても崩れていくんだね
思い出せ どれだけ悲しくて苦しかったか
もう いいじゃないか 解き放とう


この曲には「アナと雪の女王」でも登場した
let it goという歌詞が出てきます。この言葉を日本語にするのは
本当に難しいです。ある人は「忘れよう」と訳し、
ある人は「あきらめろ」と訳しました。でも私は
「解き放とう」という日本語に訳そうと思います。


シノダは・・・とても辛かったと思います。
どの曲にもチェスターが傍にいた思い出が在るはず。
歌うと思い出してしまう。でも何度も何度も
観客に目を向けていたのが印象的でした。
そこには笑顔があったはずで、観客の笑顔が
シノダにも笑顔を取り戻させたように感じました。


ラストは予想されていたone more lightの
合唱や祈りではなかったです。
イベント前にシノダがメッセージを送っていました。
「この日は一緒に歌おう、一緒に泣こう」と。
祈るだけの日ではなく、一緒に一歩だけ、
前に進む日だったのかもなと思いました。
重い、重い、一歩ですけど、
最後は私の大好きな「Messenger」を
組み合わせた演奏で終わりました。


人生が光を奪っても
愛があれば 優しくいられる


破滅的な内面を歌った曲も多いのですが、
この歌詞で終わってくれた事が沢山のファンにとって
希望になったと思います。




中継で見れなかった人も多いと思うので、録画版を貼っておきます。








チェスターありがとう。これからも、よろしくね。

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by frat358 | 2017-10-30 22:26 | | Comments(0)

ロックの殿堂2017ノミネート、など。




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今年のロックの殿堂、候補者が発表されました。

いざ、コピペ!!



ボン・ジョヴィ(2)
ケイト・ブッシュ(初)
ザ・カーズ(3)
デペッシュ・モード(2)
ダイアー・ストレイツ(初)
ユーリズミックス(初)
ザ・J・ガイルズ・バンド(5)
ジューダス・プリースト(初)
LL・クール・J(4)
MC5(3)
ザ・ミーターズ(4)
ザ・ムーディー・ブルース(初)
レディオヘッド(初)
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(初)
ルーファス ft. チャカ・カーン(2)
ニーナ・シモン(初)
Sister Rosetta Tharpe(初)
リンク・レイ(2)
ザ・ゾンビーズ(3)



ど~ですか。遂にボン・ジョヴィが受賞しそうな気がしないか?(笑)
でも記事が間違ってなければ候補者に挙がったのは二度目なんですね。
以前にノミネートされたのがいつ頃で、その時は誰が殿堂入りしたのか
私は知らないんですけど・・・でもビッグバンドなので
受賞を逃した事はショックだったでしょうね。

しかしライバルも多いです。デビューから25年経過という条件を
レイジとレディオヘッドが今回、達成しています。
この2バンドは今回の受賞を逃しても、いずれ殿堂入りするとは思いますが
スピード受賞は、ありえると思います。特にレディオヘッドは
かつてのアメリカで、大変な人気がありました。
何処に行っても超満員という。でもボーカルのトム・ヨークは
アメリカ人の感覚や価値感を嫌ってたなあ・・・懐かしい。

今回は殿堂入りするバンドを予想してみようと思います。
私の予想だと・・・


ジューダス・プリースト

ダイアー・ストレイツ

ボン・ジョヴィ

ザ・ゾンビーズ

デペッシュ・モード


この5つが、今回はゴールするんじゃないかなーと。
ゾンビーズもそろそろ決まるかなと。
女性アーティストの殿堂入りが無いのもバランスが悪いので
ユーリズミックスとかケイト・ブッシュのいきなり殿堂入りもありえる。
ダイアー・ストレイツは日本だとあまり知られてないですけど、
メチャクチャ人気あるバンドです。多分1発で殿堂入りすると思います。


「ゾンビーズなんて知らん」という人も多いと思うので;
有名な曲を貼っておきます。







これはCMで使われた曲なので、聞いたことあるかなーと・・・
60年代のバンドでしたっけ?そろそろ殿堂入り決めないとね;



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以前にも書きましたが、ボン・ジョヴィはロックの殿堂の審査員と
極めて仲が悪いそうです。数名というか1名くらいのようですが。
険悪な状態である事を隠そうともしない。名指しは避けていますけど
偶然に鉢合わせすれば互いに罵りあったりするほど酷いそうで;

いつの間にかリッチー・サンボラも脱退しちゃってるし
ファンは今でも熱心ですが、ボーカルのジョンはキツイ時期だと思います。
殿堂入りでメンバーが再結集して演奏してくれる事を切に願います。

あとはジューダス・プリーストですねえ・・・
メタル界の重鎮が初ノミネート。長くかかるか1発で殿堂入りか。
どっちかになる予感がします。


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私が投票した時点での途中経過です(ファン投票分)
不正チェックなども行われると思うので
鵜呑みには出来ませんが、ボン・ジョヴィ決まりそうですね。





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チェスターの追悼公演が10月27日に決まりました。
私もこの日は、彼の為に何かしようと思ってます。
1ヶ月ほど前には奥さんのタリンダさんが
チェスターが自ら命を絶つ2日前の写真を公開し、
メッセージを投稿しました。



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>この写真は私の夫が命を絶つ数日前の写真。
>既に自殺願望は在ったのでしょう。
>でも知る由もなかった。

タリンダさんもバンドメンバーも、
チェスターが途方も無い闇を抱えていることは
ずっと昔から分かっていました。
でもチェスターが自分の闇をエネルギーに変えて
周囲の人間さえも明るくしていく姿に触れるたびに、
チェスターが抱える闇もチェスターの一部だと感じて、
共に過ごしてきたのだろうと思います。

でも私はこの写真を見て、
チェスターの姿よりも印象的だったのは、
自撮りしているタリンダさんが、
自分の顔が半分しか写らなくなるとしても
チェスターを真ん中に置いて撮ろうとしている事。
本当に愛してたんだな、と。改めて思いました。
苦しかったのだろうと思います。
それでも、こんなに愛してくれる人を傷つけたのは
彼が後悔すべき事だと思います。


あ、当たり前の話ですが会った事も話した事もありません。
でも彼の歌を次々と聴いているうちに、この人は過去に
自分の闇を無防備に大事な人に晒して、拒絶された経験というか、
出て行かれた経験があるんじゃないかなと、最近感じます。
それ以来チェスターは、まず最初に作り笑いが上手くなって
しばらくすると自分を明るくさせていく方法を学び、
結果的に落ち込んでいる時を他者に悟られなくなり、
その代わりにトイレやシャワールームなどで1人になった時・・・
猛烈な孤独を放出していたのではないか、と思うんです。
歌もそうですが、家族と過ごしている映像を見ると
全てが完璧に、良い父親なんです。良き夫でもある。
でも・・・そんな人が居ますか?落ち込んでいる時もあれば
荒れている時も人間には在るハズです。それを周囲にぶつける事も
心のバランスには必要な時がある。じゃあチェスターの闇は
何処に向かっていたのかと。彼の内面に積まれていった気がするんです。
チェスターの先輩であり盟友だったクリス・コーネルも、
そうだったのかもしれません。
せめて妻にだけは孤独を見せる人で在って欲しかった。
愛しているからこそ隠したのかもしれませんが、
こんな結末になっては・・・打ち明けるべきだったと思います。


今日はボン・ジョヴィのwith out loveでお別れです。
またいつか。












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by frat358 | 2017-10-12 14:11 | | Comments(0)

今度はトム・ぺティか・・・



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次々と好きなミュージシャンが他界していくのですが、
まさか自分のメンタルがグラグラの時期に
人生が最も最低だった頃に聞きまくったトム・ぺティが
こんな形で亡くなるとは夢にも思わず。
「じゃあな」みたいな、彼らしい潔さも感じますけど。
訃報を読んで、チェスターの時と同じように
数秒だけ世界が止まったように感じました。



抑揚の非常に少ない歌い方をする人で、
でも歌ってることは極めて攻撃的だったり
救いようがないほど悲しかったり、
淡々と歌ってる事がジワジワと効いてくるような
不思議なミュージシャンでした。

ボブ・ディランのバックバンドをしていたのも有名なので、
人によってはディランの弟子みたいなイメージがあるかも。
でも私がトム・ぺティを知ったのは
free fallinという会心の大ヒット曲からです。
私が毎週見ていたヒットチャートでは何週間も1位でした。







抑揚の少ない同じようなメロディーと
同じように淡々と歌うボーカル。単調なサビ。、
歌詞が分からない10代の私には不思議な曲で。
特に日本人として解釈が難しいのは
freeのあとに、fallinって歌ってる事かなと思います。
fallinは直訳なら「落ちる」ですけど、
歌ってる内容や、直前にfreeという言葉を使ってるので
「自由に落ちる」とか「自由にはなれない」という意味が
込められているのかなーと思います。

でもサビの最初はfallinを入れてません。
最初はアイムフリーと叫んでる。
二度目でフリーフォーリンと歌ってる。

自由になりたいのに、自由に落ちていく

自由になりたいけど、自由にはなれない

こういった意味合いを込めてると思われます。
そうすると、ボソボソと歌ってる前半が活きて、
歌詞も一気に繋がっていきます。

あの子と、少しだけ付き合った
だけど酷いヤツだった
思い出す事もしなかった
散々に傷つけて別れた

自由になりたいのに、自由に落ちていく
自由になりたいけど、自由には、なれない


自由になりたくて、犠牲を沢山払った
分かっているのに、また旅に出る

自由になりたいのに、自由に落ちていく
自由になりたいけど、自由には、なれない



救いようのない曲だけど胸がいっぱいになるような感じで、
ようやく快進撃を続けた理由が納得できました。
本当の本当に悲しい曲は、暗いマイナーキーではなく
明るいメジャーキーで表現すべきなんだなと
私に教えてくれた曲でもあります。
カッコいい曲を作りたいならマイナーキーだなと
教えてくれた人でもある。

free fallinが発売されたのは1989年。
この頃のアメリカは貿易、財政、どちらにも
巨額の赤字が発生し、レーガンから父ブッシュに
政権が変わる直前。みんなこの曲を聴いて、
人生の片付けをしてたのかもしれません。








I Won't Back Down

この曲も大好きでした。1人で電車からの景色を見ながら
何度も聞いていた曲です。


引かない 引き下がらない
絶対に負けない 認めない
後悔もしない 世の中が俺を苦しめても
そんなものに俺は負けない

人生は1度だけ
ウヤムヤにしない
指図も受けない
俺は引き下がらない


とてつもなくマッチョな歌詞なんですけど、
トムがサラっと歌うことで、素直に心へ入ってくる。
もう新曲が作られることはありませんが、
まだまだ私は聴いていくと思います。


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トム・ぺティのインタビューで私の好きな言葉。

ロックが、いい子になってどうする。
俺達がいい子になったら誰が反抗するんだ。
いい子じゃダメなんだよ、ロックはな。





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by frat358 | 2017-10-03 21:07 | | Comments(0)

何曲、知ってる?


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「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス」


主人公のピーターは幼少期に母を病死で亡くし、
父親は行方不明で、挙句には宇宙人に誘拐されて
宇宙海賊になってしまい、自分の運命を呪って卑屈になっても
誰もが納得してしまうほど不幸な人生なんですけど、
とっても陽気な人です。それは多分、彼が
ウォークマンと一緒だったからだと思います。
どんなに孤独でもウォークマンが傍に居てくれて、
ウォークマンによって彼の人格は形成された。
母親が選んでくれた曲をカセットテープで聴きながら、
音楽だけじゃなく、母親とも対話していたのかもしれません。

ピーターのウォークマンから流れてくるのは80年代の曲。
80年代というのは最も音楽がグチャグチャというか、
何でもありで、人気のある曲もジャンルが偏ってなかった時代。
1発屋も凄く多くて、とにかく音楽が元気でした。
元気で前向きな曲だらけの80年代ソングを聴いて育ったピーターは
80年代の音楽みたいな人間になりました。



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続編になった「リミックス」では、
ピーターと同じように苦しい境遇を与えられたことで
真っ暗闇な性格になっているキャラがでてきます。
最近はこういうキャラを「闇堕ちキャラ」と呼ぶそうですが。
日本人の私からするとキカイダーに似てるなーとか思ったり・・・


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予告を見てた印象では、凄くグルート推しな映画かと思いきや、
メインテーマは「家族」になってました。
父親はどんな人だったのか。なぜ宇宙人に誘拐されたのか・・・
ピーターの自分探しが多かったです。


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製作はスパイダーマンやアベンジャーズなどで
大ヒットを続けているマーベルスタジオです。
以前にも書いた事がありますけど、彼らはスポンサー無しで
自分達の予算だけで映画を作っています。
理想の環境と言えますが、これを実現しているのは
ハリウッドだとディズニーピクサーとマーベルだけらしい。

NG集などを見ていても、現場の雰囲気が凄く明るいのが伝わってきて
次から次へとアドリブの台詞が飛び出してるのも印象的でした。
そしてそれを現場の人達がイライラせずに「今のいいね」とか
「オッケー、今の使うね」とか前向きな感想が飛び交っていて、
スポンサーに気を遣わないで映画を作れる環境が、
自分達の感性を信じた映画作りに繋がってるんだなーと。

やっぱ、金か・・・(笑)

昔は税金対策で社員にボーナスとして金をバラ撒く事も多く、
日本の会社も元気だったと聞きますが。今では内部留保して
社員達の給料は下がることがあっても上がる事は無いとか。
そんな環境では後ろ向きになっていって、
面白いアイデアも浮かんでこないよね・・・

今回は「なんたらフェイス」っていうギャグがあるんですけど。
なんだっけ、テイザーフェイスだっけ。あの流れがさ、
笑いを作ってから再び回収しにいく勇気というか。
絶対に面白いから絶対にコレでいくんだっていう確信が
映像からも溢れてるように見えました。


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こんなんでクライマックスは盛り上がるのかな?って
少し不安だった時間帯もあるんですけど、
しっかり盛り上げてくれて、なおかつ今回も泣けて。
笑って泣けるエンタメ映画になってました。
「誰でも見れる映画」って素晴らしい。














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by frat358 | 2017-09-25 18:39 | | Comments(0)

いまさらハマる。


昼は風呂みたいな蒸し暑さで、シルバーさんとして働いている爺さん達は
バタバタと熱中症で倒れています;夜になると丁度良くてドライブしたくなりますが。
行く場所は市場くらいで、数年前みたいに高速道路を走る機会が全然ありません。



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夜の街をノロノロ走っているとREMが聞きたくなって、倉庫を漁ったのですが
山のようにCDがあるのに、コレだけが、無い・・・どこを探しても見当たらない;
ここかな?ここかなー?ってダンボールを開けていくんですけど、無い・・・



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「モンスター」は簡単に見つかったんですけど。これは夜の街で聞くほうがハマるし。
田舎の夜道にハマるアルバムでは無いので却下。クルマの中に入っていた「GREEN」で
しばらく我慢していたんですけど。


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やっぱりコッチが聞きたい。聞きたいー!!という訳で
通販で注文・・・しかし・・・
同時に買うつもりだった商品が中古だと知り、全品キャンセルした。
そのあとクルマのタイヤが劣化破裂寸前だったこともあり、
タイヤ交換でお金が減って、通販はキャンセルしたままに。

少し時間に空白が出来るとautoimatic for the peopleが聞きたくなって
何処かに在るハズだと探す、探す・・・意外と自分の部屋にあるんじゃね?
あるんじゃねーーーーー?って探していたら


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コッチが見つかってしまいました。大ヒットを続けていたREMですが
このアルバムで失速が始まります。というか、バケモノみたいな売上に
終止符を打ったアルバムというか。彼らの地味さ、素朴さを考えたら
やっと、世界が正気に戻ったという気持ちになったアルバムでした。
もちろん相応以上の売上はバンドが解散するまで続きますけど。
「モンスター」が大ヒットした後だったので、売り上げが落ちたように感じた。
まあ実際、売上はここから落ちていくんですけど。

地味だとか相応以上に売れてたとか、そんな悪意のある言葉を使ってて
本当にファンなのかよ?って思われそうですけど、
例えばボンジョヴィが売れればシンデレラも売れた訳よ。
ガンズが売れればスキッドロウも売れたし、ラットも売れれば
モトリークルーも売れてた訳よ、ハードロックの場合はね。
でもREMのようなシンプルなバンド構成で内的な歌詞を歌ってたバンドは
他にも山のように居たけど、ぜんっっっぜん、売れなかったんです。
REMだけが突出して売れ続けました。それはちょっと不思議というか、
いったい何が違うの?って疑問を感じざるを、えず。
未だに「なんであんなに売れてたんだろう」って答えが出ないままなのです。


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話は戻りますが。
当時の私が購入したのは、この「限定版」でした。好きなバンドだし、
アートワークも嫌いじゃなかったので、記念に買ったという感じ。
でもこういった少しサイズが大きめの限定版を買ったりすると
CDを中から出すのが面倒になります。

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開くと、まずこんな感じでした。大型のブックレットの中にCDも同封されています。
表紙がグレーに見えると思いますが、購入当時は金箔というか、金の粉が
全体に散布されているような表紙になってました。時間が経っていくと
少しづつ金の粉が剥がれていくというか。当時ビックリしましたよ;
うわー!俺の限定版が、金の粉がー!みたいな。でもインターネットで他の購入者を見ると
みんな金粉みたいのが剥がれていました。狙ってこういう仕様にしたんでしょうね。


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CDは、ほぼ無地になっています。でもなんか・・・詳しくないんですけど
物凄く高価なディスクを使ってると思います。一般的なCDよりも少し重く感じる。
分厚さも少し違うような気が・・・。すべて気のせいかもしれませんが。

new adventures in hi-fiが発売されたのは1996年ですが、
限定版からCDを取り出すのが面倒だったし、
このアルバム自体が「モンスター」と「オートマチック~」の中間という感じで
あんまりインパクトを感じなかった事もあり、100回くらいしか聞いてないと思われ。
「GREEN」とか「オートマチック~」は5000回以上は聞いてるハズなので、
なかなか印象が薄かったアルバムなんですけど、「オートマチック~」が見つからない事で
クルマの中では、ずっとコチラを聞いてます。作業中はリンキンとかアリス・クーパーとか。



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マイペースに活動を続けてきたREMも、大きなビジネスの中心になっていき、
本人達は正気だったのに周囲が狂ったように儲け話を動かしていたことで
ファンからの印象が悪くなったのでは・・・と、当時の音楽雑誌には書かれてます。
10年以上が経過してから聞いてみると、単純に音楽の良さだけが心に入ってきて
素直に聞けるようになりました。





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by frat358 | 2017-08-12 02:15 | | Comments(0)

まとめます。



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リンキン・パークへの第一印象は、良くなかったです。
ラップと激しいロックを組み合わせたバンドとしては
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが最初に成功しました。
私はこういったサウンドの元祖は勝手にアンスラックスだと思ってますが
まあ、それは置いといて。レイジは政治的なメッセージの曲が多く、
サウンドは好きだけど思想的に共感できない人も居ました。

そこにリンプ・ビズキットというバンドが
生活苦、苛立ち、性欲など、アメリカの若い子にとって
実感できる事象や感情を歌って大人気になります。
レイジとリンプ・ビズキットはメッセージ性の違いもあって
ファンや一部のメンバーが対立構造になり、
ちょっとした騒ぎになったりもしました。
(音楽の式典でリンプの受賞中に、レイジのベーシストが乱入)
その直後、レイジはボーカルのザックは脱退。バンドは解散し、
数年後にはリンプ・ビズキットもメンバー脱退で勢いを失った。
それ以降、まるで業界の空洞を埋めるかのように現れたのが、
ヒット曲の連発を始めたリンキン・パークでした。









1999年にフジロックでレイジを見て以来、
短期間だったけどレイジに、強烈に惹かれました。
でもその熱は、彼らの解散であっという間に冷めてしまいます。
当時の私はレイジが解散してしまった空洞に耐えられない面もあり、
リンプ・ビズキットのパーティーソングやシモネタにも熱狂できず、
友人が持ってきたリンキン・パークのCDを貸してもらっても
「ああ、リンキンね。聞いたことあるよ。ああ、ああ」という感じで
歌詞を眺めてみても、なるほど・・・なるほどねえ・・・
レイジやリンプが扱っていなかった内的な苦悩や狂気を歌ってるんだな、
そっかーという感じで。いい曲だし私の好きなコード進行も多い。
ボーカルも気に入ったけど、彼らを少し冷めた感情で見ていました。


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そんな私のリンキン・パークへの印象を変えたのが
テレビで偶然に見かけたライブ映像でした。チェスターは汗を滝のように流しながら
breaking the habitを歌ってました。それは物凄い迫力で。
その後に普段の会話してるチェスターが映ったとき、彼の声が部屋で響いて
空間がビリビリしてました。歌う為に生まれたような男だと思った。


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その後、少し調べてみると中心メンバーのマイク・シノダは
若い頃にアンスラックスのライブを見た衝撃でバンドを始めたと知り、
なんだ!こいつらは俺の兄弟みたいなもんじゃないか!と勝手に思い、
チェスターが同学年なのも手伝って、急激に彼らを好きになりました。

トドメになったのが、丁度発売されたminutes to midnightでした。
変な話ですが、長年のリンキン・パークファンが非難する作品ほど
私は異様に気に入ってました。そして私が大絶賛したThousand Sunsは
ビックリするくらい売れなかった。


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彼らの感性が柔らかくなっていくほど私の好みになっていき、
激しさを支持していたファンからは物足りない。そんな感じかなと思いました。
迷走の末に発売したThe Hunting Partyはゴリゴリのへヴィーロックだけど
なんか・・・無理してるような、心配になる感じで。
Guilty All the Sameが好きな曲だけど、もっと曲を短くして
分かりやすくしたほうがエネルギーのある曲になったと思う。
部分的にですけど、迷走してると感じました。
それでもラスト曲のFinal Masqueradeが良い出来だったので救われましたが。
やっぱりこのバンドは繊細な音作りとメロディー重視の中に、
エッセンスとして激しいギターが鳴るべきだと再確認しました。


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そして2017年に発売したOne More Lightを聞いたときは、
そうだよ!そっちでいいんだよ!もう悩むな!そっちでいけ!と。
柔らかくなっていく彼らの成長を確信するような作品でした。
売上は落ちました。でもそれはダウンロード時代の影響もあるし、
ライブを見ると最前列周辺に女性ファンが増えているように見えたし、
若くて新しいファンを獲得しているようで、
このまま柔らかい世界観を続けていくべきだと尚更、思った。
CDが売れない時代になって、私が思っていたのは・・・
ファンが10万人居れば、音楽だけで食っていける。
世界規模でファンが100万人居れば、世界ツアーも出来る。
売上が落ちたとは言っても、この10万、100万というノルマを
リンキン・パークは常にクリアしていました。
なので、あんまり心配してなかった。







歌詞もゆっくりと変化して、若かった頃の作品のような、
俺は気が狂ってるから愛してる人を近ずけたくない!みたいな
狂気と正気を行き来しているような歌詞が減っていき、
倒れて動けなくなってる人を助けようとするような曲が増えて、
地獄の淵から生きようとする内面が見え隠れしてました。


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たぶん5年、10年も経てば、もっと優しいサウンドになるだろうと。
それはレイジもリンプも辿り着けなかった場所で、
リンキン・パークは誰にも似てないバンドに成って、
なおかつ更に先へ進んでいく。それをリアルタイムで聞けると
当たり前のように思ってましたが。今年の5月に
サウンド・ガーデンのクリス・コーネルが亡くなり、
2ヶ月と少しが経過すると、クリスの誕生日にチェスターは後を追いました。






一度もチェスターが死ぬ事を考えた事がなかった。
彼が死んだと聞いて、動悸がする、めまいがする、何も考えられない。
そう感じたファンは多かったです。本当に不思議です。
とてつもない闇を抱えた叫びを、何度も何度も歌ってたのに。
まったくこういう事が起きるのを、想像してなかった。
彼の歌声は、あまりにも素晴らしくて、心配する前に感動が来て、
感動のあとは褒め言葉しか出てこない。
表現者としての評価で思考が止まってました。
ロックシンガーとしては本当に珍しく、謙虚で、優しくて、
誰にでも好かれた人でした。笑顔が似合う人だった。







全部、歌にして放出しているから、普段は落ち着いてるのかなって
そう思ったことはありますけど。酒は飲んでいたようですが
ドラッグも見当たらないようだし。鬱を抱えていたようですけど
それはミュージシャンとしては珍しくないというか・・・
あまり語られることはないですけど、ほとんどのミュージシャンは
鬱病と付き合いながら暮らしてます。治療を受ける人も多い。


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これは、死の直前のチェスターらしいです。
海外では今、車内でカラオケする姿を撮影するのが
流行ってるらしくて、リンキン・パークも応じたと。
話す言葉、見せる笑顔、全く彼の闇を私は感じ取れなかった。
そういえばクリス・コーネルもそうでした。
亡くなる前の演奏する姿は、直後に命を絶つようには
まったく見えなかった。







話した事もないし、会った事もないし。言語も違うので
会ったところで会話が出来る訳でもない。
会いに言っても遠くて、米粒みたいな小ささで、大声を出しても
聞こえるハズもない。ロックスターは、そんな存在です。
でもそんな存在なのに、仲間のように思えたり、
兄弟のようにに思えたりする。
彼らの死は、ファンの心に空洞を作ってしまいます。

クリス・コーネルが死んだ時、
チェスターも同じような空洞を抱えたのかもしれません。
しかも、憧れの人を遠くから見ていたのではなく
一緒に歌ったり話したり、夢を一緒に追えたのだとしたら、
もっとショックは大きいのかもしれません。

日本ではあまり聞かない話ですが、海外だと
亡くなった大切の人の記念日や誕生日に、後を追う事はあるそうです。
ドアーズでボーカルだったジム・モリソンの妻、
パムさんもそうでした。遺書も無いし、チェスターが意図的に
クリスの誕生日に追ったのかは、分からないですけど。
でも現場には半分まで飲んだボトルが転がっていたらしく、
恐らくストレートで飲んだのだと思います。
今日しかないという思いで、この日に去ったのかもしれません。


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最近は猛暑が続いていて、暑いのに慣れたと思っていたのに
とても働けないような日々が続いています。
夕方が近くなると雷雲が近ずいてきて、滝のような雨を降らします。
オーストラリアでは雨が降ると洗濯を干すそうです。
空気が乾燥しているので、雨に濡れるくらいが丁度いいらしい。
私も激しい雨が降り出したところで農作業をしてみました。
強い風と、強い雨。肌が痛いくらいで、遠くもよく見えない。
そんな中でリンキン・パークをウォークマンで聞いていたら、
彼らの音楽が雷雨に、とんでもなくハマっている事に気ずきました。

サザン・オールスターズの音は、真昼の浜辺が似合います。
デフ・レパードは夕日の海岸線が似合う音です。
ガンズ&ローゼズは真夜中の高速道路や、夜の都会が似合う音。
リンキン・パークは豪雨が似合う音だったのかと。

でも最近の彼らは豪雨の後の虹のような音も作っていて、
たぶん私は、そこに惹かれたのだと思います。







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by frat358 | 2017-07-29 15:45 | | Comments(2)

クリスは愛された。



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クリス・コーネルは火葬も終わり、葬儀も終わりました。
ミュージシャンや俳優の参列者も多く、
ブラッド・ピット、ジェームズ・フランコ、
ジョシュ・ブロリン、クリスチャン・ベイル、
リンキンパークのチェスター、ビリー・アイドル、
メタリカのジェイムズとラーズ、
フー・ファイターズのデイヴとテイラーなど、
友人が多かった人生なのが伝わってきます。

ツアー中のミュージシャンによる追悼演奏も多く、
ガンズ&ローゼズはblack hole sunをプレイ。







妙に違和感が無い・・・まるで新生ガンズの曲のようだ。
アクセルはグランジという音楽ジャンルが台頭してきたとき、
自分の仲間だと感じたのではないか、と想像してます。
でもニルヴァーナにガンズの派手なスタジアムライブは嘲笑され、
それ以降、アクセルがグランジについて語ったのを読んだ事がありません。
突然の訃報、突然の追悼演奏にも関わらず、しっかりと歌詞を憶えていたアクセル。
長く隠していた恋心を、こんな形で披露する事になったような、
遅すぎたラブレターを聞いている気持ちになりました。

「暗すぎる」と評されやすいグランジの音世界ですが、
ミュージシャンの中では共鳴する人が凄く多かった。
ノラ・ジョーンズもblack hole sunをアレンジして演奏しました。
ガンズの披露した原曲バージョンと聞き比べると面白いです。








メガデスは来日中にクリスの訃報を聞き、ライブ中に追悼コメントと
サウンドガーデンの曲を演奏しました。日本のファンは静かに大佐の話を
聞いていたのですが、2人ほど海外のファンと思われる人が追悼中に野次を飛ばし、
これに大佐がキレて「おい、おまえ何て言った?お前だよ。」と言いだして
ちょっと不穏な空気になりました。普段も大佐のほうから他者を傷つける事はありませんが
売られたケンカは買う人なので怖かったです;なんとか穏便に演奏を終えました。


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仲良しだったという話を聞いたことの無いミュージシャン達も、
クリスの死には時間を作って追悼しています。
隠れファンが次々と現れたような、どれだけ愛されていたのかを痛感する状況です。
クリスは仕事が終われば奥さんと子供が待つ家に大急ぎで帰るような
マイホーム系の優しい人でした。時間の使い方も奥さんと話し合って決めるような。
完璧な人というイメージが自分には在ったんですけど、
かなり長く薬物依存だったそうです。でも最近は治療が上手くいって
抗不安剤のAtivanという薬を飲みながら治療中だったらしい。
亡くなった日は演奏後に、ろれつが回っておらず、奥さんが心配して
警備員に様子を見させたりしてたそうで。あまりにも唐突な自殺だったので
薬物による突発的な衝動だったのではと、憶測されています。
音楽界は、あまりにも惜しいミュージシャンを亡くしました。

自分はグランジ系のバンドだと、ストーン・テンプル・パイロッツが
一番好きです。ここのボーカルだったスコット・ウェイランドも
早く亡くなりましたが、もう本当に、手がつけられないくらいに
メチャクチャな人だったので、死んだと聞いたときも
ああ、遂にこの時が来たか。という気持ちでした。
でもクリスに関しては全く予想していなかった。
私よりも長生きしそうとさえ思ってたし、呆然としました。
グランジ系だとサウンドガーデンの最新ニュースだけは
今年になってもチェックしてたし・・・
おかげで、最速で訃報を知る羽目になりました。



そしてクリスと仲良しだったミュージシャンと言えば・・・
パール・ジャムのエディ・ヴェダーです。
エディも演奏を続けていますが、サウンドガーデンの曲を演奏するような形では
追悼を行っていません。ただし観客から「アイラブユー!」と叫ばれると、
次のように応えました。「ありがとう。それを必要としてるんだ。僕ら全員が必要としてるんだよ。
今夜はたくさんの人々のことについて考えてる。特にある何人かと、その家族についてね。
癒やしがあるのだとしたら、それには時間がかかるのは分かってる。時間がかかるということは、
どこかの時点で始めなきゃならないということなんだ」



メタリカのジェイムズはunforgiven(許されざる者)を演奏したあとに、
言葉でクリスを追悼しました。「クリス。俺達は、君を許す」










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by frat358 | 2017-05-29 22:44 | | Comments(2)

ロックの殿堂2017



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クラッシュのポール・シムノンが言うには
「ロックの殿堂」はチケットが2500ドル(約25万円)
高いですねえ。ファンに払わせたくない気持ちも分かる。
会場に入れなかったファンへの報告も兼ねてなのか、
受賞後にライブハウスで演奏するバンドも多いです。

2017年、主な殿堂入りは・・・


ジョーン・バエズ、

エレクトリック・ライト・オーケストラ

ジャーニー

パール・ジャム

トゥパック・シャクール

イエス


と、なりました。
候補に上がりつつ、惜しくも見送られたのが


ジェーンズ・アディクション

デペッシュ・モード

バッド・ブレインズ

ステッペンウルフ

ジャネット・ジャクソン

チャカ・カーン

ザ・カーズ

ザ・ゾンビーズ

MC5

クラフトワーク

J・ガイルズ・バンド

ジョー・テックス

シック


以上の方々。シック、またもや殿堂入りならず。
これで10回目だっけ?9回目?
クラフトワークは殿堂入りしないとマズイ気が・・・
音楽の世界も先輩、後輩っていうのが
体育会系とは違う形で存在してて、
先輩は後輩を可愛がり、後輩は先輩を尊敬するような、
仲間同士という関係が凄く多いんですけど、
後輩が先輩よりも先に殿堂入りしてしまうと
なかなか居心地が悪い面もありまして・・・
特に大先輩が会場で見守ってる場合は気を遣う人が多い;



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パールジャムが最も気を遣うというか、愛している大先輩といえば
ニール・ヤングです。殿堂入りを祝して彼も登場予定でしたが
病気で欠席となりました。理由が凄い。


「ニールはハーモニカを飲み込んでしまって欠席です」


もちろんジョークだとは思いますが;
過去にはサンドイッチを作ってたら指を切ってしまって
コンサートが中止になった事もあるニール・ヤング。
本当にハーモニカを飲み込んだのかもしれません(違うか)

パールジャムは歴代のドラマーが多くて
ドラマー全員が選ばれなかった件は以前に書きましたが、
パールジャムはデビュー後に関わった全てのドラマーを
ロックの殿堂入りに参加させる形で返答しました。



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これはパールジャムのメンバー、ジェフ・アメンが着てたTシャツ。
殿堂入りすべきだと思うバンドやミュージシャンの名前が
ズラーーーーっと書いてあります。細かくて読めん;
でもトム・ウェイツって書いてあるよね。既に殿堂入りしてた気が。
このTシャツを着ていれば殿堂入りしていない大先輩達に
気を遣わないで済むかもしれません(ダメか)




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あともう1つ紹介しますね。ELOも大好きなんですけど
ジャーニーにします。このバンドはねえ・・・
過去に、大好きになろうか悩んだ時期があるんですよ。
でも、このプロモ↓









これを見て追っかけるの辞めたんです(笑)
もうね、本当に意味が分からなくて・・・
すげえカッコいい曲なのに、なんだこれっていう。
港をハイヒール履いた女子が歩いてるのも意味が分からないし、
何よりムカっときたのが



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これ。2分30秒辺りの現れ方。
固定カメラに、真横からピョン!って飛んで
フレームインしてくるという・・・
こんなのロックじゃねええええ!!!と、
いや、そんな怒ってないですけど;
「あ、もういいよこのバンド」って思ってしまい。
CDを集めなかったバンドです。私にとっては。

「そんなん言ったらアホみたいなロックバンドのプロモなんて
幾らでもあるだろ!ゴーリキー・パークとかホワイトスネイクとか
あいつらのほうが変だろー!」って言われそうですけどね・・・
でもさあ・・・なんだろう・・・
イントロとかメチャクチャかっこいいので余計に腹が立ったんだな。
未だにコレ見るとイライラしてくるもん(笑)
壁にキーボードが張り付いてるのもムカつくし・・・
曲以外は何もかもが、すべってるんですよ。私にはね。
私がジャーニーのメンバーだったら、
こんなプロモ作られたら殺しますけどね・・・脱退ですよ。







ジャーニーと言えば・・・Don't Stop Believin'
この曲は夢を追う人を応援した曲なので、
映画でも結構、使われてきました。
シャーリーズ・セロンが連続殺人犯を演じた「モンスター」とか
80年代ロックをミュージカルにした「ロック・オブ・エイジス」
どちらでも重要な曲として採用されて、
特に「モンスター」のほうではスタッフロールが落ち着いた頃に
ふっと、この曲が流れるんですよ。
実在する連続殺人犯の、恋人との思い出の曲として流れる。
これが泣けるんですよ・・・はい。

ジャーニーのメンバーには私の大好きなギタリスト5本指に入る
ニール・ショーンも居ますので。この受賞は大変、喜ばしい。



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なかなか殿堂入りから声のかからないミュージシャンの代表格が
ボン・ジョヴィです。キャリア、ヒット曲、ファンの数、
全てにおいて条件を満たしたロックバンドだと思いますが。
ひょっとしたらロックの殿堂の選考員に嫌われてるんじゃないかと
考えたことがありまして。気になってたんですよ。
そしたら案の定、そうみたいで。ボーカルのジョンも
ロックの殿堂を仕切ってる人間の中で超絶に大嫌いな人が居て
(名前は伏せてましたが)ちょっと会った時も
派手に罵ってやったとコメントしてました。
嫌いなのは、たったの1人なんだけど・・・
もう、本当に地上最強に嫌いみたいです;
多分ですけど、ジョンが嫌ってる関係者が
ボン・ジョヴィの無視に一役買ってるのかもしれません。


確かにロックバンドに関わってる人達の中では
ボン・ジョヴィって笑われる対象になりやすいです。
すごーく聞きやすい、歌いやすいロックを長年やってたから
あんなのはロックじゃないって考えてる人も多い。

でもボン・ジョヴィの音楽というのは低所得の生活苦にある人達を
長年、元気にしてきた功績があります。それはもう好き嫌いに関わらず
誰もが認めるべき事で、評価するべきだと思うんです。

相当な数のファンがボン・ジョヴィを推さないと
殿堂入りは難しいかもしれません。
好き嫌いではなく実績やファンからの支持で選んで欲しいフラでした。









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by frat358 | 2017-04-10 22:04 | | Comments(0)

ジョー・ストラマーという1曲



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(自己新記録の長文となります。ご注意ください)

日本で意識する事は、あんまりないですが。
イギリスでは階級意識が強いです。
貴族とか労働者とか、それぞれが自分の立場に
アイデンティティーを持っていて、生まれた境遇によって
生まれた場所に馴染むのが普通みたいです。

日本の場合、どんな子も大抵は大学を目指しますけど
その話をイギリスの労働者にすると驚かれる事もあるそうで。
「なんだそりゃ!意味が分からん、って事は・・・
漁師の息子が大学に行くってのか?なんでだよ!?」って
物凄いツッコミを喰らったらしい日本育ちのイギリス滞在者の話。

基本的には人って、富裕も貧困も親から受け継ぎます。
政治家の息子は政治家になる。医者の息子は医者になる。
この流れはイギリスじゃなくても、日本でも同じです。
大工の家に生まれて政治家になる人は少ない。
石油王の息子が八百屋になる事は無いと思うし。
クラッシュというバンドでギター、ボーカル、
そして作詞作曲も担当していたジョー・ストラマー。
彼は外交官の息子でした。



・幼少期


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ジョーの父は外交官という立場に在りながらも
決して裕福ではなかった。様々な勤務地に飛ばされながら
多忙を極める人でした。日本でも公務員は移動の指示が出ると
移動場所を選べる場合はありますが移動そのものを
拒否する事は出来ません。

ジョーと、ジョーの兄は父親が移動を命じられると
そのたびに引越しをする日々で、なかなか落ち着けなかった。
ジョーの両親は落ち着きのない生活を子供にさせるのは
良くないと考え、息子2人を寄宿学校に入れます。
寄宿学校は名門になると親の職業も査定に入ったり
生まれた瞬間に予約を取るような寄宿学校も在るそうです。
父親の判断は愛情からの選択だったと思いますが、
ジョーは親に見捨てられたような気持ちになりました。


・暴力反対


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寄宿学校での生活を続けていた頃、
イギリスにはファシスト系の人種差別を公言する
「国民戦線」という組織がありました。

ジョーの兄は寮生活に馴染めず、国民戦線の思想に共感していき、
学校を抜け出して行方不明になります。
数日後、アスピリンの大量服用で自殺した兄が公園で発見され、
ジョーは本人確認の為に、兄の遺体と面会しています。
この経験からジョーは両親と決別し、
兄を死なせた暴力主義に反発するようになりました。

ジョーは暴力による革命を肯定せず、
ケンカしてるファンを観客の中に見かけると
「やめろ!ケンカすんな!」と叫んで止めるのは
ある意味、クラッシュ名物と言えるところがあり、
クラッシュ解散後もジョーはステージからケンカが見えたり
乱暴なスタッフを見かけると、「おーい!」と叫んで止めてた。

寄宿学校を卒業したジョーは、自分の将来、職業を決めます。
「放浪者になる」・・・それは職業なのか?;
外交官の息子は兄を失い、親を捨て、
肌寒いイギリスの路上へ飛び出すのでした。


・クラッシュ結成


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放浪者としての人生をスタートしたジョーは
廃屋で不法に寝泊りしながら、地下鉄の近辺で
ギターを弾き語りして小銭を稼いでました。
正直言って上手ではなかったけどリズム感が優れていて、
歯並びも悪く滑舌も悪かったけど、聞いてる人に訴えてくるような、
技術とは違う良さがあったそうです。それから2年後には
仲良くなった友人を集めてワン・オー・ワナーズというバンドを結成。
レコードデビューも果たすのですが・・・ジョーはそれよりも
あるバンドの登場が気になって仕方なかったそうです。
セックス・ピストルズ。「初めて見た時、ヤバいと思った」と
ジョーは感想を残していて、仲間達がピストルズを嫌う中で
ただ1人、ジョーだけはピストルズの登場を脅威に感じ、
このままだと自分は終わりだと思うようになります。

ある日、ローズというマネージメントをしている男に
ジョーはスカウトされます。その男はピストルズのボーカル、
ジョニー・ロットンをピストルズに引き合わせた事で知られ、
ミック・ジョーンズとポール・シムノンという男を連れてました。
「一緒にピストルズと張り合えるバンドを作らないか」
考える時間を与えられましたが数時間で結論を出します。
ワン・オー・ワナーズを脱退し、ジョーはローズの話に乗ります。







シムノンのアイデアでバンド名をクラッシュと決めると
セックス・ピストルズの前座としてデビューが決まりました。
仲間になったミック・ジョーンズはジョーと同じように
作詞作曲が可能でしたが、ジョーと違って声の線が細く、
おまけにkeyまで高いので女性のような歌声でした。
でも男らしいジョーの声と掛け合いになると面白い個性が出せました。
ポール・シムノンは歌に関してはダメで、
当時は楽器も上手じゃなかったけど、マネージャーのローズが
細身で長身でハンサムなシムノンを加入させたがり、
ベースを猛練習させて演奏者に仕上げました。
ジョー、ミック、シムノン。サポートにドラマーを加えて
クラッシュとして活動を始めます。


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ミック・ジョーンズは両親の喧嘩を毎日見ながら育ち、
母が家を出て行くと祖母に育てられました。
シムノンは幼い頃に母を亡くし、父親と暮らして大人になった。
偶然なのか運命なのか、3人とも両親との関係が
亀裂だったり、喪失だったり、渇望だったりする3人でした。

デビュー前には話題作りの為に逮捕される事を決めて、
仮出所の状態でデビューしようと画策。
しかしこの逮捕された理由が凄い。ハンパじゃない。


ホテルの枕を盗んだ罪で逮捕


ザ・クラッシュ。こいつらタダもんじゃねえ。
なんて恐ろしいバンドなんだ・・・笑うな(笑)
他にも鳩を怪我しない程度に空気銃で撃って逮捕されたり
前科三犯になってからデビューしました。


・白い暴動


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クラッシュが誕生した頃、イギリスでは
ジョーの兄を自殺に追い込んだ極右政党「国民戦線」と
左翼団体が激しく衝突する時代に突入していました。
76年8月に起こったノッティング・カーニバル・ヒルの大暴動。
黒人のコミュニティ同士が対立し、それをロンドン警察が煽り、
大変な暴動に発展したのですが、この暴動に偶然クラッシュは
巻き込まれてしまいます。モノを投げる黒人、警防を振り回す警官、
クラッシュは、その光景を見た経験から「白い暴動」という曲を作ります。






黒人は問題だらけだが、平然とレンガを投げる

白人は学校に通って、間抜けになっていく

誰もが教わった事をしているだけ

刑務所に行きたいヤツなんて居ない

白い暴動を起こす 俺自身の、白い暴動を



人種対立の激化、衝突する右翼と左翼、取り締まる警官。
暴力が連鎖していく時代でしたが、「白い暴動」は
内的なメッセージソングになっていると思います。
取り締まる警官にさえ憎しみを向けていません。
些細な事で憎み合う人間同士に、本当の問題は
違うとところにあるんじゃないかと訴えているような、
そんな曲だと個人的には思うのですが。
白人の暴力を煽っている曲だと誤解される事もありました。


白い暴動のジャケット裏には、こんな事が書いてあったそうです。
「世代間の衝突(クラッシュ)は政府にとって危険ではない。
支配者と被支配者の衝突(クラッシュ)が、根本を揺るがす」



・黄金時代


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デビュー曲「白い暴動」が発売された後、マネージャーのローズは
大手レコード会社CBSにクラッシュを売り込み、契約に成功。
メジャー・レーベルとの契約なので制約も大きかったですが
クラッシュはアルバムを次々と発売して結果を残していきます。

1977年「白い暴動」12位、

1978年「動乱」2位、

1979年「ロンドン・コーリング」7位

アメリカでは不発が続きますが、イギリスでは確固たる評価を受けて
次々とヒット曲を生み出していきました。
そんな中で78年にはセックス・ピストルズが分裂。
79年にイギリスはマーガレット・サッチャーが首相に就任。
右翼と左翼が激突し、黒人が暴れ回る時代に誕生したクラッシュですが、
ちょうど快進撃を続けていた時期に、時代は大きく変化していきます。

それと、ミックはマネージャーのローズを嫌っていました。
ローズは、よく言えば引っ張ってくれる存在でしたが
高圧的で命令口調な点があり、ミックはそれが気に入らなかった。
そのうちミックはローズの権限で自分が解雇されるんじゃないかと
不安を持つようになり、先手を打ってローズを解雇します。
ローズは猛反発して訴訟を起こし、クラッシュが敗訴。
予算が入ってこない状況になりました。
初めての全米ツアーの費用をエピックという会社に頼みますが
ほとんど予算は出してもらえなかった。厳しい状況でしたけど
胸を躍らせながら全米ツアーを開始しました。
クラッシュはアメリカで売れたかったんです。
これ以降も、何度も何度もアメリカに挑みます。
アメリカへの挑戦はクラッシュが崩壊するまで続きます。


・「サンディニスタ」と、終わりの始まり


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1980年。
「サンディニスタ」というアルバムが発売されます。
私がクラッシュの事を詳しく知らなかった頃に、
CD2枚組のアルバムが気になって、
手に取ったのが「サンディニスタ」です。
CDの帯には「問題作」と宣伝されていて。
でも何が問題になったのかは全く書かれておらず;
調べてみると、確かに問題作でした。
何が問題なのか。いやもう、何もかも、
全てが問題だらけのアルバムでした。
正確には問題を起こしてしまったアルバムと言えます。


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まず「サンディニスタ」というタイトル。これは
ニカラグアで独裁政権を打倒した左翼ゲリラの
「サンディニスタ民族解放戦線」を指しているのは明白で、
この組織がどういう人達かというと・・・
当時アメリカ大統領だったロナルド・レーガンが
サンディニスタを崩壊させようと躍起だったと書けば、
どういう組織だったのか想像できると思います。
レコード会社は、こういう事をする表現者を嫌います。


次に曲数。36曲収録でした。2時間25分の超大作。
当時はレコードなので3枚組という巨大アルバムになり。
ジョーが歌ってない曲もあって、実験的な要素も含んでいました。

トドメが値段。3枚組のレコードなのに、
ほぼ1枚分の値段で販売してしまいました。
アルバムタイトルにはアメリカが敵視しているゲリラ組織の名を使い、
曲数は宣伝しずらい36曲という膨大さ。更には利益を無視した
とんでもなく安価な販売価格。この3段パンチに
当時クラッシュが所属していたCBSレコードが大激怒。

そしてこれだけでは終わらない。
「サンディニスタ」は売れなかったんです。不評だった。
更にはCBSがサンディニスタ発売後にツアーする事を認めず、
このアルバムは大失敗に終わります。ジョーは激しく落ち込み、
36曲入りにする事とアルバムタイトルを決めたミックには
能力が無いんじゃないか?と疑うようになりました。



・友情の終わり


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口喧嘩は毎日だったけど、政治的な思想は一緒だし
互いに才能を認め合っていたジョーとミック。
サンディニスタの失敗から2人の友情関係は悪化します。
ある日ジョーは「俺が抜けるかローズを戻すか選べ」と
シムノンとミックに迫ります。これは最後通告でした。
ローズの復帰をミックは了承しますが、
ジョーは露骨にメンバーとの関係に距離を置くようになり、
酷い時はチョークで床に線を引いて、入るなと要求したり
ミックと会話せずに郵送で曲を渡しあって作曲をしたり、
曲をミックがジョーに手渡すと冷たく突き放され、
「お前にプロデュースは無理だ」とジョーは言い。
遂にミックはキレて言い放った。
「ムカつくぜ。友達だと思ってたのによ!」

ジョーは復帰したローズとの関係を深めていき、
ミックとの関係は冷え切っていました。
ある日のライブでは、アンコールの曲でミックと揉めます。


ミック「白い暴動は飽きたんだよ!やりたくねえ!」

ジョー「ダメだ!白い暴動を演るぞ!こい!」

ミック「俺はイヤなんだよ!お前だけでやれよ!」

ジョー「ステージには!チームで上がる!来い!」

ミック「イヤだって言ってんだろ!(バッシャーン)
(ドリンクをジョーの顔面にかけた音↑)

ジョー「ふざけんなこの野郎!(ボコォ!)
(ミックの頭頂部をぶん殴った音↑)




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<頭のてっぺんを思いっきりぶん殴ってやった。BYジョー>



あの・・・暴力反対だったんじゃ・・・


泣き叫ぶミックでしたが白い暴動の演奏に参加。
でも途中で帰ってしまい、雰囲気は最悪。
どんどんクラッシュは崩壊に向けて進んでいくのでした。

この頃、ジョーは気ずいていなかったかもしれませんが
心の底で父親を求めていました。絶縁した父親の空洞。
自分を引っ張ってくれる父親のような存在として
マネージャーのローズを求めていました。




・ジョーが行方不明


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サンディニスタの発売から2年後。
ジョーが主導して作られた「コンバット・ロック」が発売され
遂にクラッシュはアメリカで売れます。
イギリスで2位、アメリカでも7位にチャートイン。

意気揚々でツアーを続けるクラッシュでしたが、
スコットランド公演が、何故かチケットの売れ行きが悪かった。
ローズは話題作りをしようと画策し、ジョーに命じます。


「行方不明になれ!」


ローズの指示には従うジョーは、行方不明になる為に出て行った。
しばらくしてからローズは気ずきます。

「何処に行って、いつ帰るのか、決めてなかった」

スマホもメールも無い時代、行き先も期間も聞かずに
ジョーを出発させてしまったローズは大パニックになりますが、
さすがにスコットランド公演の初日には戻るだろうと思ってました。
ところがジョーはライブ初日を迎えても帰ってこない;
こうなると周囲に黙っている訳にもいかず、ローズは白状して
マスコミを通じて公式に、ジョーへメッセージを送ります。

「ジョー・・・もういいから戻って来い」

遂にジョーが戻ってきます。フランスに居たそうです;




・クラッシュ崩壊


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行方不明から帰還まで、1ヶ月が経過してました。
ミックが主導したサンディニスタの失敗と、
自分が主導したコンバット・ロックの大成功で
ジョーは自信を深めていたのかもしれません。
帰ってきたジョーはクラッシュの大改革を始めます。

まず、サポートとして長年ドラムを叩いていた
トッパー・ヒードン。彼は問題を連発していました。
昔からトッパーは酒癖の悪さが有名だったのですが
ヘロイン中毒なのも有名で、
トッパーが起こした問題をずらっと書くと・・・

ドラッグの売人から多額の借金
窓から落ちて足を骨折
ヘロインを渡した罪で懲役15ヶ月
交通事故で重症
原因は知りませんがC型肝炎にも感染。

ようやくアメリカで成功したのに
次から次へと問題を起こすトッパー。
ラリってマトモにドラムを叩けない時もありました。
ウンザリしたジョーはトッパーを呼んで「クビだ!」と宣告。

次にミック・ジョーンズ。顔を見るだけで腹が立つほど
ジョーはミックを嫌うようになっていました。
「そろそろ別の道を歩まないか?」とジョーに言われると
ミックはローズからの指示でジョーが酷い事を言ってると思い、
ローズを怨みながらクラッシュを去ります。
実際はジョーによる、一方的な解雇だったようです。


・大失敗作


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ミックが去ったクラッシュは新メンバーを加えて
新曲や練習を続けますが、ローズが激を飛ばしすぎて
新メンバーを怒鳴り続ける毎日。ジョーは無言。
実はこの頃、ジョーは父親が死んだ事を知ります。
母親も癌を患い、回復の見込みは無いと。
ジョーは一切、両親の事を周囲に話さなかったそうですが
恐らく創作に専念できなかった。
85年に最終作となった「カット・ザ・クラップ」が発売。
アルバムの出来は最低で、個人的な感想を言わせてもらうと
全ての音が埋没しているような、意図的にやってるのか不明ですが
サウンドに迫力が無いし、ギターも同じような調子で個性が無く、
歌詞も悲観的な曲が印象的なだけ。戦う意欲を無くした男が
虚勢を叫んでるような、異常なほど違和感のあるアルバムでした。
ジョーも「これは失敗作です」と広告を出す事も考えたほど。
86年、クラッシュは正式に解散しました。

・後悔との対峙


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クラッシュ解散と同じ時期に、ジョーは両親を失います。
父親とは結局、和解できなかった。でも年齢を重ねて
家庭を顧みずに仕事に専念していた父親の生き方が
分かるようになっていました。自分も同じタイプの人間だと。
せめて母親とだけでも修復したいと決意し、病床の母を見舞います。
でもジョーは弱りきった母親に向かって
自分と兄を寄宿学校に入れた事を責めたそうです。
思えば、怒りをぶつける事さえしてなかったのかもしれない。
怨み続けた両親と、1日で和解する事は無理だった。
それでも数ヶ月間、母親を見舞い続けたジョーは
2人の娘を連れて見舞う事もあり、孫との時間を与え、
86年12月に母親と死別しました。

ジョーにはもう1人、和解すべき人間が居ました。
ミック・ジョーンズ。ミックを失ってクラッシュは壊れた。
85年にミックの居所を探し当てて、解雇したことや
酷い事を言った全てを謝罪します。そして勇気を出して言ってみた。

「もう一度お前と、クラッシュを組みたい」

ミックは謝ってくれた事に感謝しましたが、
新しいバンドを始めたいからと、クラッシュ復帰は断ります。


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クラッシュはマネージャーによって集められた3人組で、
少年期からツルんでいたビートルズとは違います。
でもクラッシュは極めて民主的なバンドでした。
トッパーとミックを解雇した時、クラッシュは終わったんだと思います。
解雇というのは追い出す事であり、共同体で在る事の否定です。
クラッシュというバンドにとって真逆の選択だった。
ミックとの長年の口喧嘩も共同体だからこそ可能だったんだと思うし、
実際、トッパーもミックも解雇された時はショックを受けてます。
ぶつかり合っても同じ家の仲間という意識が、あったのではと。
ジョーはクラッシュを大事に思うあまり、クラッシュを壊してしまった。


・最後の夢と、最後の日


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両親とクラッシュを失ったジョーは
何年も町から町をウロつき、酒を飲み続ける日々。
映画のサントラを幾つも担当して高評価を続けますが、
89年に出したソロアルバムは全く売れず大惨敗。
考える時間だけは山ほどありました。
突き放したのも嫌ったのも、自分が決断した事。

95年頃からジョーは人生の組み立て直しを始めます。
娘2人を授かった長年の恋人とは別れ、
その後、ルシンダという女性と結婚。
99年には新バンド「メスカレロス」を結成。
高い評価を得てツアーも始めて、フジロックに参加。






短い映像ですけどジョーの性格がよく出ていると思います。
本番まで隠れるでもなく、普通に会場を歩いている;
ファンと交流し、自身も楽しんで過ごしていました。
ジョーはファンを大切にするミュージシャンとして知られ、
何時間かかってもサインや写真の求めには全て応じたり、
82年に来日公演をした時は
ファンが警備員に突き飛ばされたのを目撃し、
警備員に詰め寄って暴力をやめさせ、
突き飛ばされたファンを抱きしめた逸話があります。
他にも来日時、山のようにファンから
プレゼントを貰ったのは良いものの、持って帰るには
多額の郵送料が必要でした。ジョーはどうしても
捨てる事ができなくて、自腹で郵送料を負担し、
全て持っていった。ジョーは音楽とファンには
暑苦しいくらいに、ずっと誠実な男でした。
それは死ぬまで変わらなかった。

メスカレロスが軌道に乗り、ようやく再出発したジョーですが、
本当にやりたかったのはクラッシュだったかもしれない。
何とかしてクラッシュを復活できないか。
ある日、インタビューでジョーがこんな事を言ってました。

「ロックの殿堂入りが決まればクラッシュを復活させる。
その為の準備は俺たち、出来てるんだよ」


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2002年にはチャリティーライブの会場に
ミック・ジョーンズが現れ、クラッシュの曲を一緒に演奏。
ロックの殿堂入りも決まります。ジョーは多忙になりつつも
ワクワクしながら準備を進めていたようです。
ミックは大歓迎でしたが、シムノンは悩んでました。
ロックの殿堂はチケットが高く、ファンに払わせたくない。
スピーチが終わったらライブハウスで無料演奏って事なら
クラッシュの信念に沿っているので、俺も乗ると。

ジョーは思いを込めた手紙をシムノンにFAXで送り、
返事を待ちました。2002年12月22日の午後2時。
犬の散歩に出かけて、午後3時に戻ってきます。
寒い日だったそうです。帰宅したジョーはソファの上に倒れて
そのまま逝きました。本人も知らなかった生まれつきの心臓欠陥。
50歳でした。


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カート・コヴァーンが死んだ時は考えがまとまりませんでしたが、
ジョーがロックの殿堂入りを果たした事を知りつつも
殿堂入りの日を待たずに逝った事は素直に泣けました。

ジョーがギターを手に持ったとき、ようやく私は産まれて。
差別と暴力が渦巻く時代に、差別でも暴力でもなく、
パンクロックで歯向かおうとした不器用で誠実な男の表現は、
とても羨ましかったです。
同じ時代に生まれて、一緒に時間を共有したかった。
それは叶わなかったけど、ロックの殿堂入りをしたいという
最後の夢だけは、一緒に共有できて嬉しかった。


ジョーが死んでから様々な事が語られて、
曲よりも彼の人生のほうが、私にとって興味の対象になりました。
こうやって長々と書いてみると(これでも短くしたつもり)
ジョーの人生そのものが、曲だったのかもしれないとか思います。



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「人間って、本当はみんな善なんだよ。
俺は信じてる。最後は善が勝つ」











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by frat358 | 2017-04-06 20:09 | | Comments(0)

偉業

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私の嫌いな言葉に「イヤなら見るな」というのがあります。
ある意味では正しいと思うのですが・・・
ジョニー・キャッシュという歌手は1932年生まれの
カントリーシンガーでしたけど、ロカビリー歌手でもあり、
ロック歌手でもありました。


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最初はカントリーしか歌ってなかったんです。
カントリーミュージックだけを愛している人達に
ずっとカントリーだけを歌い続けても良かった。
それこそ「カントリーが嫌いなら聞くな」と。そう言っても
彼の生活は揺るがなかったと思います。
でもジョニー・キャッシュは晩年になっても
後輩達の様々な楽曲をチェックしていて、
それらに自分なりの個性を加えて表現しました。
スティング、デペッシュモード、U2、
ナイン・インチ・ネイルズ・・・
カントリーしか聞かないけど、このアルバムは好きだとか、
カントリーなんて嫌いだけど、このアルバムは好きだと。
言わせてみせた。とてつもない偉業だと思います。


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以前に書きましたが、表現者というのは
ゆっくりと保守的になっていきます。
「イヤなら見るな」っていう言葉も保守的な言葉だと思う。
でもプロならば、この言葉を使ってはいけないと思うんです。
イヤだったけど見てみたら面白かった、とか。
嫌いだったけど好きになった、とか。
そう言わせて見せるぞっていう気概が、プロには必要ではないかと。

晩年は糖尿病で苦しみ、自律神経も患った影響で
つらい日々を過ごしたジョニー・キャッシュですけど
そんな状態でも新作を出し続けてファンを増やしました。
ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーは
ジョニー・キャッシュの歌う「Hurt」を聞いて
「涙が出た。背中を押してもらった」とコメントを残し、
トレントが陥っていたスランプを脱出する機会にもなりました。


見たいと思わせてみせる。聞きたいと思わせてみせる。
この気概は、全ての表現者が継ぐべきだと思うのでした。











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by frat358 | 2017-04-04 01:07 | | Comments(2)


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