スライディング・ヘディングシュート2


3000坪の冒険と、時々音楽すごく映画。たまにサッカー
by frat358
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強い人は、優しい。

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「バガボンド」37

不思議なのは・・・
普段自分が感じている事と
同じことが描かれていること。
会った事も話した事もないのに。
みんな同じ答えに行き着くのかな。
本当の本当は、答えは1つなのかも。
世界で起きてる事を見ていると、
なかなか生きてる間は
そこまで行けないのかな、とも思うけど。
何年か前に井上さんにファンレターを書いて、
嵐で倒れた稲が立ち上がったのを見て
とても感動したと書いたんですけど。
それに近い話が描かれてて嬉しかった。

農業編が終わり、ここからは剣豪としての話が
中心になっていくと思うのですが、
ここまでに発売された3巻分の農業編は
自分にとって何度も読む機会があるだろうなと思う。
オープニングに全く農業に興味を持っていない
子供の頃の武蔵が描かれてますけど、
まあ、そういうもんだよね。
生まれた時に間近に在るものって
なかなか興味の対象にならなかったり、
それで失敗した人が多勢を占めてると
この仕事だけは、やりたくないって思うだろう。
自分は周りと違うと感じる子供なら、尚更に。
でも大事なのは身近に在ったかどうかではなく、
周りがどうなったかでもなく、
自分にとって、それが何なのかという事。
そこまで行き着いてしまうと
尊敬できない仕事は存在しない事に気ずく訳だが。
田舎に住んでる若い子ほど今回の農業編は
違和感あったかもしれないけど、そういう子は
10年後に、もういっかい読んでみてほしい。
農業は日本人の原点。そして、色んな事が見えやすい。
ちっとも恥ずかしい職業では無いよ。
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by frat358 | 2014-07-28 01:35 | バガボンド

「承」井上雄彦、大口ふれあいセンター

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田舎に居て参ってしまうのが
芸術に触れる場が全然ないこと。
映画館は60キロ先だし、
コンサートホールは100キロ先だ;
アリーナスタジアムに行きたいなら
200キロは覚悟しないといけない・・・
唯一、演劇が見れる場所が10キロ先。
それだけが救い。ただし上演回数は年間で5~6回。
かなり厳しい。いや、とてもツライ。

そんな私の目に飛び込んできたのは
井上雄彦さんが伊勢神宮に奉納する
「承」という墨絵が鹿児島県大口で
公開されるというポスターでした。
この展示以外は特に無いようでしたが
関連するイラストなども展示されるようだし、
何より鹿児島県大口は、井上さんが
小学生から高校卒業まで過ごした場所だという事。
その空気というか、風景や風土も見てみたかった。
あと、大口という場所は長年に渡って
相良と島津の戦場になった場でもあり、
戦場跡などもあれば見てみたいという欲求もあった。
という訳で出発。
大口は山を越えた場所にある盆地らしいのですが、
トンネルが開通した事で人吉から1時間もかからずに
到達できる街だというのを今回、知りました。
そして・・・戦場跡も見てみたいという願いは
どうやら諦めたほうが良さそうだった;
のどかな風景が広がります。

大口は「伊佐」という地域にあたるようで、
伊佐といえば「伊佐錦」という焼酎が有名です。
東京では一升瓶で1万を超えてしまう値段ですけど
さすがに地元まで来ると原価で買えます。
ただし生産本数が決まってますから(多分)
焼酎ください~って突然行っても買える訳ではないです。
赤霧島もそうですけど、地元に住んでても
浴びるように飲めるような銘柄では無いですね。

駐車場、居酒屋、交番・・・何もかもが
大きく、ゆったり作られた街だなと感じました。
ホール一階では造花や水彩画の展示などもあり、
地域レベルでの芸術展示が在って羨ましかった。

2階のスペースで展示が行われていました。
フラッシュを使用しなければ撮影OKという
ありがたい環境。警備員も居ましたけど
威圧的では無く、来場者の目線を気配りしながら
自身が邪魔にならないように展示品を守ってました。

なかなか周囲に芸術が無くて困っているのは
私の母も同じです。東京では年間に平均10回は
個展やコンサートを見てた人ですし、
私が井上さんの展示を見に行くと行ったら
「いくいく!」と付いてきた訳ですが。
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承を見るなり、作品中央に描かれた
年寄りと思われる「手」を凝視。


「おおー・・・すげえ」

「こうなるのか・・・」


とか言ってました;そうですね、
誰もが、こうなります。はい。

母の感想に混乱しながら見ていると、
周囲を見渡したら入場者の年齢層が
物凄く幅広い事に気ずきました。
とても漫画世代とは思えないような
80代くらいの方々も凄く多いんです。
その事を母に話したら
「鹿児島の人っていうのは、地元の偉人を
物凄く尊敬して大切にするのよ」と言う。

確かに言われて思い返してみれば・・・
見ている人達の眼差しは暖かだった。
微笑みながら見る人、おおし。
なんか有名な人の展示が在るから
見にきたんだけどーっていう空気が皆無だった。
みんなが友達の仕事っぷりを見に来たような。
ん~なんだろう。何て書いたらいいやら。
展示品へと続く階段には、地元小学校の生徒達が
自分達で研究、製作をして
「井上雄彦物語」なる演劇を作ってる様子も
写真で公開されていました。
なんかこういうの見ると「友達」っていうよりは
「生き神様」みたいに思ってるのかなーとも思うが;

何処も地元の偉人は大切にするもんだろーって
思うかもしれませんが、とんでもないですよ;
少し悲しいけど、そんな事ないんです。
本当に地元の偉人を大切に思ってる人達が
長く、長く愛し続けない限り、
偉人の故郷に立派な物は残りません。
私はそれを、田舎に来て知った。
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「承」に話を戻しますが、個人的な感想としては・・・
右から見ていく物語になってるようにも思えたし、
全体を一気に見て感じ取る絵にも思えました。
そして想像していたよりも、ずっと小さかった。
あれ、小さいんだなーって思うんですよ、でもね
じっと見てると、うわ、でかいなコレってすぐ思いました。
脳内視覚っていうのが在って(ないけど)
「デカイよ」って頭に信号送ってきた気分だった。

井上さんが高校を卒業する最後の登校日に、
小さな川のような、用水路のような場所に
生い茂った草が在って、そこにカエルが沢山居て、
物凄く美しいと思ったそうです。
「承」にも可愛いカエルが描かれていました。

今日は私の、農地の生前譲渡が審議される日です。
やる気あんのかどうかを委員会が話し合います。
50年放置された1000坪の山を
3年かけて開墾してみたんですが、
いかがでしょうか;やる気あるように見えますかね・・・
明日の朝には農民になれてると、いいなあ。
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by frat358 | 2014-02-25 23:36 | バガボンド

棚から何も無し。

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「バガボンド」36

田んぼはねえ・・・向いてない土なら
絶対無理みたいです。
土の奥深い場所が水を有しているかによる、とか。
ちなみに人吉は田んぼになる土が凄く多いようで
家の隣が田んぼっていう人も大勢見かけるし、
子供の頃、瓦を埋める為に、庭を叔父と掘ってたら
水がドバドバ溢れ出てきてさ。
急いで埋めなおした思い出がある。
ウチの土地も田んぼになる土なのかもしれません。

寒さの表現が少ないのは残念ですけど
武蔵が住む村は2月まで耐え切り、
胸の骨まで見え隠れするほどの飢え。
年寄りの死も凄く大きかったですが、
飢えで子供が死ぬっていうのは、壮絶ですねえ・・・
大人より身体が小さいんだから、
死にやすいのは当然か。だからこそ守ろうと思う訳で。
でもねえ、この発想というか精神性は、
東北のものだと私は思います。
関東地方や東北地方は、近代化する以前は
毎年の収穫量が生死に関わる問題でした。
武蔵が36巻で暮らしている場所は
彼の生まれや放浪距離を考えると西日本だと思われますが、
環境は東北に似てると思います。
武蔵が出会う人々の感覚も東北に近いなと思う。
私は父が東北の生まれで母が九州なので、
そう感じるのかもしれません。
なんだろなあ・・・こういうとこが違うよって
分かりやすく伝えられないんだけど、
棚からボタ餅が出てくる土地と、
棚からも何処からもボタ餅なんて
出てこない土地の違い・・・って言えば伝わるかな。
父の父は、死ぬ思いで家が建つまで働いたけど
何もアテにしてなかったと思う。
ここらで農業してる人の年収を聞いて、ビックリしたもんな。
東北より低かった。ずーっと昔からね。
恵まれてるのに東北より年収低いって、どういう事かと言えば。
それは多分・・・根性の差。
ボタ餅が出てこない土地は根性を育てるんだと思う。
育った根性が何を生むかっていうと、
交渉で食い下がらないタフさを生むと思うし、
諦めない精神が工夫を生むと思うし、
目の力、目の強さも育つと思う。
出会ったときに相手の目が強かったらね、
そうそう舐められないもんですよ。
結果として騙される事も少なくなる。
それらが、お金っていう数字にも最終的に出るんじゃないか、と。
東北も原発という特大のボタ餅を国家主導で食べる事になり、
それによって随分と生活も精神も変わったかもしれないが
長く続いたボタ餅なしの根性は、そうそう消えるものではなく、
特に農業なんていう分野では、根性のある人間しか
残ってなかったのではないか、と。
それが東と西の、長年の年収差になったんじゃないかと
勝手に思ったりしてます。
東北は東京に近いからっていう考え方もありますが、
九州だって昔から大阪に原料を送ってきました。
大都市との関係は両者にあるので、
やっぱ根性の差じゃないかなと思った訳です;

話は戻って、36巻は
西日本の人とは思えない言葉が多いです。
とても過酷な世界を描いてますけど
こういう場所ってね、実りの喜びや人との繋がりを
尊く思ってる人たちが多い。連帯感が強い。
その連帯感の暗部にも少し36巻で触れてますけど、
根っからの腐れ精神の持ち主なんて居ないんだよ、という
方向性が、それが正しいかどうかは別にして
36巻を前向きなほうへ導いてるように見えた。
上野原っていう場所は日本で3本指に入るくらい
貧しかったと聞きましたが、そこだけは行った事があり、
先祖は青い米を食って生きてきたよと爺さんが言ってた。
青い米・・・成熟してない米って事かな。
土が悪くて成熟しないって事かも。

3年近く土と向き合ってみて、
自然の世界は弱肉強食じゃないと思った。
虫が好きだから虫食ってるだけで、
葉っぱが好きだから葉っぱ食ってるだけで、
土が好きだから土に根を張ってるだけ。
そんな風にしか見えなかった。
循環してるだけに見えた。
隕石の落下とか、大災害とか、
そういった混沌が発生しても、
混沌は長く続かなくて一定の循環が生まれる。
その循環を常に壊せるのが人間だけど、
人間も循環が断たれると結局、苦しむ事になる。
てゆうことは・・・人間も循環の一部か。
ヘビが蟻の大群に食われる事もある。
強さも一律じゃないんだな。
ほんとね、オリンピック競技の為に
公園を破壊するとかね、自分で自分を
殺してるようなもんだよ。
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by frat358 | 2013-10-30 11:49 | バガボンド

飢える武蔵(35巻ネタバレ)

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「バガボンド」35

表紙かっこいー・・・
おかしいなあ、農業2年やったけど
こんな顔にならんなあ;
まあ武蔵は以前も、仏師の家で畑してたか。
水路、水の流れ・・・
私の先祖が水路を作ったのは知ってるけど。
作るのは「必要だから」だとして。
どうゆう発想で実現していったんだろう。
爺さんも水が行きたいほうへ流していったのかな。
長く住んできた農民は自然の呼吸をよく知ってる。
私はそれがまだ感じ取れてない。
感じてるんだけど掴めない。その点は武蔵と一緒か。
武蔵には農業への先入観が無い。
農家に生まれ育った人と、そこが違う。

更に読んでいくと・・・

・・・・・

・・・・・

・・・・・

飢餓を描いてる。
作者の井上さんは鹿児島で育ったと聴いたのだが。
イナゴの群れで飢餓になるなんて。
九州にはイナゴの群れなんて来ないぞ(多分)
凶作も東北では起きるけど九州は聞いた事ない。
西日本でも本州では起きてたのかもな凶作。
東京って豊かだと思うでしょ?
でもそれは近代化が進んでからなんですよ。
関東地域でも凶作や飢餓は起きやすかった。
一揆も散々起きてるし。
いやそんな地形的な事はどうでもいい;
気になるのは飢餓を描き始めたということ。
飢えの中での、人の心の在り様に向かってる。

人って醜いですよね。私も含めて。
誰もが醜さを持ってると思う。
それは貧しさの中に在ると増大しやすい。
なかでも貧しい心理状態が生み出す醜さは
際限が無くて、自分が木っ端微塵になるまで
増大したりする。些細な事でも暴発しやすい。
武蔵の周囲に居る人達も長引く飢えの中で
醜さを隠そうとしなくなってきてる。
武蔵が風来坊な事に目をつけて、
あいつは何処へでも行けるから俺達と違うとか、
矛先を見つけては醜さをぶつけてくる。
でも武蔵という人も・・・
今まで常に一人で答えを出してきたので
父親以外とのぶつかり合いは
初めての経験かもしれませんね。
武蔵は貧しさも超えた「飢餓」という
極端な環境の中で、人が醜さをぶつけてくる中で
自分で在り続けながら成長していく事が
できるんでしょうか。
人付き合いを遠ざけて生きてきた浪人が
いきなり直面する集団での極限状態。
これ・・・冬が来たらどうなるんだ?
武蔵も寒さと飢えで発狂したりして。
次巻発売の秋を待つ。
それがイヤなら連載雑誌を買う。
連載漫画家の真骨頂を久々に感じます。

漫画家であれ、なんであれ
「連載している」というのは、
自分と同じ時代に自分と同じだけ
作品が呼吸をしているということ。
この「繋がってる感」が連載作家の真骨頂だった。
久々にそれを感じました。
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by frat358 | 2013-04-23 23:40 | バガボンド

遠き山寺

熊本市までクルマで行ったなんて話すと
「えええええ!?」って驚かれます。
アーケード通りとか銀座通りの辺りは
市電も走ってるので道路に線路があって
6車線くらいなんですよ。
早めに車線変更していかないと
訳の分からない状態に陥るし、
市内は一方通行が多いし工事止めもあるので
ナビだけ見ててもダメという。

この辺に住んでる人でも熊本城周辺は
クルマで行かない人が多いんだとか。
そういえば人吉でよく見かける高齢者マークの車に
全く出会わなかったなあ・・・お年寄りには
ちょっと忙しすぎる道路かもしれません。
方向音痴の私にも危険極まりないゲフッゲフ;
熊本城を通過して左折して前進を続けると
山の中に入っていきます。山道は
ずーっと、ずーっと続いていて、
そろそろ山道も飽きたなあと思う頃に、
霊巌洞への入り口が見えてきます。
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霊巌洞は山奥にひっそりと存在するような、
この世の果てみたいなイメージをもっていましたが。
行ってみたら、お寺に在る洞窟でした。
しかし霊巌洞としての存在は寺よりも古く、
平安期に存在していた記録もあります。
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洞窟としては見学不可(板で閉めてある)
1000年以上も前に彫られたと伝わる
「霊巌洞」という洞窟入り口に彫られた文字が
現在でも確認できます。
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武蔵が訪れてから更に月日が経つと、
商人・渕田屋儀平が親子代々引き継いで
24年に渡って奉納した五百羅漢(地蔵)が
霊巌洞へのゴツゴツした岩だらけの道に
ところ狭しと置かれています。地震もあって
首が折れてしまった像もありますけど
1つ1つ大切にされていると感じました。
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霊巌洞には千数百年以上前から
岩戸観音と呼ばれる馬頭観音が安置されています。
馬頭観音は馬以外にも、動物の命を救う観音様。
田舎の寒さに老体で耐えながら
変わらぬ性格で生きるルル師匠の健康を
祈らせていただきました。

霊巌洞は、どうしても行きたかった場所です。
この時期の武蔵は、いかに死ぬかを見つめて
生きていたように思えます。
武蔵は霊巌洞で亡くなった訳ではないですが、
この場所で自分の人生や自分自身を
ゆっくり見つめたと私は考えています。
山奥だというのに綿毛が付いたままで
枯れたタンポポを幾つも見ました。
風があまり吹かない場所なのかもしれません。

武蔵の晩年は死が近ずくほど諸説あり、
確かな鍵は養子の宮本伊織なんですけど、
彼は武蔵の死後に、武蔵が編み出した
「二天一流」の相伝を拒否しています。
伊織の心中は不明です。
でも小倉に住んでいた伊織に
武蔵は何度も会いに行っていた記録もあり、
晩年も仲の良い親子だったようです。

武蔵が細川家を頼って熊本に居たのは
たったの4年。しかも頼った細川家の
忠利は、武蔵が身を寄せてから1年後に死去。
寂しい晩年だったという観点もよく聞きますが、
それでも様々な伝記や絵画などが
熊本に残されています。放浪人生の果てに
険しい九州の山奥深くに辿り着いた武蔵。
最後は自分が生きてみた中で、気ずいた事や
極めた事を残そうとしました。
五輪の書は書籍として
一般発売もされているようで
霊巌洞にも売られてました。
金欠で買えなかったけどね;
いずれ読んでみたいなあ。。。

入間に住んでた頃、熊野神社で買ってた
招き猫のオミクジが
霊巌洞で売ってたので買ってみました。
結果は・・・大吉!お金が必要になるけど
先、先を見据えて動けば失敗しないとのお告げ。
うむ・・・思い当たるフシが山ほどある;
金の招き猫ゲット。頑張ります。
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by frat358 | 2013-02-01 20:53 | バガボンド

農業武蔵

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「バガボンド」34

2年半ぶりの最新巻。
小倉へ向かった小次郎。
仏師の家族と別れ、旅立つ武蔵。
いよいよ・・・いよいよ!

巌・流・島!!!

と思いきや。
十字架の美しさに見惚れて
小倉藩の剣術師範に敗北する小次郎と、
ふらりと立ち寄った村で、武蔵は農業をスタート。

・・・2人とも、何処いくのー・・・

という感じですが。
初めて剣術以外の生き方で
楽しそうな武蔵さん。
次回の予告が凄い。

刀を置き!クワを手に!
己の全てを活かし、
大いなる敵に向かえ!!
水(水害)に克て!!

次巻、来年春!(ほんとかよ・・・)

まさかの、農業編スタート・・・
でもちょっとだけ話が進んでますね。
宮本伊織が出てきたので。
伊織は武蔵の養子で、豊前で知行を与えられた
家老として記録が残っているだけに、
何処に墓があるのか、どんな人物だったのかが
いまいち謎めいている武蔵や小次郎と違い、
かなりハッキリと足跡を辿れる人物です。
ただ、子供の頃に伊織が武蔵と
どうやって出会ったのかなどは諸説あり、
その辺りの、伊織の空白部分に
バガボンド34巻は入ってきたようです。
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小倉に在る「武蔵顕彰碑」
宮本伊織が武蔵の死後に立てた碑で、
二刀流、吉岡一門との戦い、
小次郎との決闘などが記され、
武蔵を称えた碑になっています。

僕個人は武蔵の、カッコつけてクワを振る姿や
耕せ、耕せと働く姿は去年の自分と軽く被りました。
した事もないクセに哲学を併せ持って
偉そうにクワを振るう。滑稽ではありますが、
今までの生きてきた道があるのだから、
そのような「入りかた」をするのは不自然ではなく。
そしてそれを、たったの一晩で破壊する自然。
嵐、水害、土砂崩れ・・・
自然災害が人間の小ささや儚さだけを伝えるものなら
とっくに人類は生きるのを辞めて滅んでいると思います。
自然が教えてくれるのは破壊だけではありません。
自分の小ささを知る為だけでもありません。
大きく、広く感じとる事で生きる術を学べます。
農業や漁業は人間の「生きる」の最初の一歩で、
都会での暮らしも、そこからの派生や肥大だと思います。
でもあまりに都会はエネルギーや感情が
複雑に発展したり入り組んでいるので、
生きてる実感さえ感じられない時があります。
都会で自分を保つのは難しいです。
でもバガボンドには農業万歳ではなく
あらゆる環境で生きる人達の
賛歌へ向かってほしいなあと。
武蔵でさえも晩年は細川家の世話になって
農業よりも人間関係が煩わしい世界で
何年か頑張っている訳ですし。
武蔵は世捨て人ではないですから。
そこがいいなと思います。
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by frat358 | 2012-10-24 20:22 | バガボンド

ふらさんの長話。

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盆の月。
田舎の盆は神秘的でした。
流星群は曇ってて全然みえず。
子供の頃のほうが、星はよく見えたな。

違う日には山をひとつ越えて
市内まで自転車で走った。
走って、走って、汗かいて。
「痩せたね;」と色んな人に言われる。
川を通りがかると、看板があった。
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なんか・・・サムライが書いてありますね。
誰でしょう。私は見た瞬間わかりましたが。

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ここまでアップにしても
分からない人は分からないよね;
彼は丸目蔵人という剣の達人です。
この辺りで生きてた人間の中では
最も有名な人かもしれません。
いやでも、川上哲治さんも居るから、んー・・・
まあ二大有名人だな。
今日は丸目さんの話を書きます。

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剣豪、丸目蔵人(まるめくらんど)
若い頃、武者修行に出て
上泉伊勢守という
めちゃくちゃ強い人の
門下生になりました。武芸を積んでいき、
同門の中で四天王の一人と呼ばれました。
修行を終えると故郷の人吉に戻り、
相良藩に仕えました。

丸目蔵人は修行を終えた後、
独自に「タイ捨流(たいしゃりゅう)」
という新しい剣法を生み出し、
同じ門下生で四天王だった柳生宗矩に
戦いを挑んだという話が残っています。
こんなやりとりがあったとか・・・

丸目「俺な、タイ捨流っていう
  新しい剣法を発明したんだ。
  そこでな、お前をぶっ殺して
  天下一になろうと思ってさ。
  戦ってくれるか?」

柳生「んー・・・戦うのはいいけどさ。
   俺もお前も、剣を極めた人間じゃん?」

丸目「うん、そうだね」

柳生「天下っていう、広い視野で見ればさ、
   どっちが強いかを決める為に
   どっちかが死ぬのは勿体無いと思う。
   両者が生きて大勢に剣を伝えるのが
   一番いいと思うんだ」

丸目「なるほどー」

柳生「俺は東の天下一を名乗るから、
   お前は西の天下一を名乗りなよ。
   どうよこれ」

丸目「うん、それでいいよ」

という訳で、お互いに戦わず。
互いに長生きしたという、お話です。



もうひとつ、お話が。
相良の殿様に仕えた丸目さんは、
島津と戦闘になった時、
殿から「絶対こっちから攻めるな」と
きつく、言われていました。
でも丸目さんは殿の命令を破って
部下を引きいて攻め込んでしまいます。
島津の強兵に次々と倒される相良の兵達。
罠にハマって全滅。皆殺しにされました。

殿「あのバカ・・・攻めるなと
  きつく言ったのに・・・」

兵「とのー!生きて帰ってきた兵が居ます!」

殿「なんと!全滅したのではなかったのか!」

兵「いや、それが・・・丸目蔵人だけが
  島津軍を斬りまくって
  無傷で帰ってきました;」

殿「なんじゃそりゃーーー!!」

丸目「との、すみません、
   私以外は全員しにました(泣)」

殿「あほーーーーーーーー!」

という訳で、丸目さんの判断ミスで
沢山の兵士が亡くなったのですが、
殿は丸目さんを切腹させずに
ながく、ながく謹慎させたそうです。

ほかにも人吉では、丸目蔵人と宮本武蔵が
決闘したという言い伝えが残っています。
「それからの武蔵」という小説に、
この戦いの事が面白おかしく書かれてます。

武蔵29歳。佐々木小次郎を破ったあと、
西日本の天下一剣豪、
丸目蔵人を目指して人吉に現れる。
そこには確かに、丸目蔵人73歳が住んでいた。
丸目に戦いを挑みにいく武蔵。
しかし丸目は淡々と畑仕事をしていて、
まったく武蔵に興味を示さない。

武蔵「丸目蔵人殿。拙者は宮本武蔵と申す」

丸目「・・・・・」

武蔵「どうか、手合わせ願いたい」

丸目「あー?」

武蔵「宮本、武蔵、です」

丸目「あんだってーー?」

武蔵「みやもと!むさしです!」

丸目「あのなー、お主が来た途端に
   耳が聞こえなくなった。
   なんだか知らんが、よう来たな。
   芋粥でも食っていけ」

武蔵は丸目の家に連れていかれて、
警戒しながら差し出された芋粥を食った。
すると丸目は「よし、馬も見せてやろう」
と言って、クワを抱えたままで
馬小屋に武蔵を誘った。
武蔵を背後に引き連れて歩く丸目。
すると突然、丸目が振り返って
クワを武蔵に振り下ろそうとした。
刀を抜こうとする武蔵。
しかし、狭い馬小屋と
屋敷の間を歩いていたので
壁が邪魔で剣が抜けない。
そこで武蔵はササーっと後ろに逃げて、
広い場所に抜け出した。
それを見た丸目はニコーっと笑い、
すっと、姿を消してしまった。
姿を消した丸目を探す武蔵。
見つけたのだが・・・
そこには出会った時と同じように
畑仕事をする丸目の姿が在った。
そして武蔵は言った。
「無敵、遠く及ばず。
 ご教示、心根に徹しました」

そう言うと、武蔵は去っていったという
「お話」です。実際に二人が
決闘したかどうかは分かりません。
ただ、私の住んでいる村辺りでは
ここで決闘になった、という場所まで
言い伝えで残っています。
井上雄彦さんのバガボンドで
二人の戦いが描かれる可能性は
恐らく無いと思いますけど、
でも面白い話ですよね。
急に耳が聞こえなくなった、なんて。
描いてくれたら最高なんだが。

そんな丸目さん。戦がある時は
うちの先祖の家に必ずお参りに来てたんだとか。
必勝祈願というか。生き血を飲みに来てたとも
聞いた事があります。ほんとかよ;
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何気にうちの家系とも親しかったらしい丸目さんでした。
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by frat358 | 2011-08-26 21:50 | バガボンド

33巻

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「バガボンド」33

んー・・・感想が難しい;
でも言わんとしてる事は、なんか分かる。
分かる・・・気がする(笑)

そうなんですよね。。。例えば曲を作ってて
「別に誰かに聞かせなくてもいいよな」と
思ってしまう事はあるんです。私も。
山の中で剣を振り回し、
納得のいく動きを追求する武蔵も
誰かと戦う必要は無いんです。無いんですが。
人との繋がりが無い人生なんて
意味が無い気もするんですよね・・・

このまえ知り合った学生の男の子が、
彼の、実の爺さんである狩人の生き方に憧れてて。
爺さんは山で狩りをしながら他人との関わりを
一切、絶って生きたらしいのですが。
彼がそんな生き方に憧れるのに対して、
私は冷めた気持ちで聞いていました。
その爺さんは若い頃だと草を食ったりして
生きてたらしいのですが、それを聞いて思ったのは
誰かと関わって生きるくらいなら
草でも食ってたほうがマシだと言ってるようにしか
感じなかったんです。それがカッコいいとは
全く思えなかった。出来るだけ他人を避けて生きる事は
現代でも可能なんですけど、全く他人を
一切、遠ざけて生きるというのは
出会いを自ら拒絶する事でもあり、
縁を育てる機会が無い訳ですし、
そんな状態で人間は成長できるのだろうかと。
「井の中の蛙」って言葉も日本にはありますね。

33巻で描かれていた武蔵は、
出会った人との「縁」を
不器用ながらも大切に育てる苦闘でした。
そして、剣人としての出会いが
無くなったのが理由なのか、
それとも違う何かなのか・・・
武蔵の剣に様々な迷いが生じていき、
再び自分を成長させてくれる誰かを探して
武蔵は旅立っていきます。その先にはきっと
小次郎が待っているのでしょう。
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by frat358 | 2010-05-27 20:14 | バガボンド

笑う武蔵

c0027929_194075.jpg

ブルータスの増刊号みたいです。
コンビニで買ってみました。
井上さんは身体の使い方を知る勉強の為に
空手も始めたそうです。
描いてきた過去の武蔵を振り返ったら
「この体の使い方では人を斬れない」なども
分かるようになったそうです。
斬る、斬られるの表現が
妙に怖く感じられるのは、この影響もあるのかな。
下半身の重心や、腕の角度とか。
色んな事が分かってないと、武蔵の成長を
描けないのかもしれません。
僕個人は22巻での、祗園藤次との対決が
凄く好きです。一瞬で終わるんですけど
アングルから血の飛び出してる感じから
武蔵の、横へ真一文字に斬ってる動き、
藤次の最後の言葉。どれも好きです。
この時点で空手を習ってたかは謎ですけど。

井上さんが墨と筆にこだわり始めた事から
色んな過去の日本画が掲載されていたり
興味深い構成で面白い雑誌でしたけど、
インタビューの中で
「恋愛は書かない、書けない」みたいに話してました。
その理由は、ファンが自分の漫画に恋愛を期待しないだろうし
女性というのは複雑だから分からない、と。
確かにスラムダンクの晴子さんは作品の中で
効果的に扱われつつも、心の変化や内面などは
全く表現されていない気がします。
でも「バガボンド」の作品の中では、何度か真正面から
おつうさんの気持ちに向き合ってますよね。
最近でも、おつうさんから
「好きな人の好きなものを嫌いになったりしない」
という言葉が生まれたりしてます。
この後には、おつうさんだけで1ページ使ってますし。
武蔵の中に在るおつうさんというのが最も強く
表現されてるのは確かですけど、おつうさんの心情も
無視しながら進んでる訳じゃないので、
やっぱりファンは、この辺も期待しちゃいますね;

c0027929_19414889.jpg

「バガボンド」32

こちらは最新巻。ちょっと笑ってます。
笑う練習をする武蔵です(いやほんとに。たぶん)
今後はスマイルがテーマになっていきそうです。
32巻となりましたが、何故に剣を振るうのかに対して
答えが出たように思えます。私は剣の人では無いですが
曲を作ってる時、誰かに自分を良く見せたいと強く願った時に
それが達成された事は、あんまり無いというか全くない気がします。
その時点で思考が窮屈になってるんですよね。なんというか~
誰かが好きなモノを意識せずに、自由に表現出来てる時は
色んな思考が消えていって、音だけがポンポン跳んでるように感じて
面白いアイデアが浮かんだりとか。そういう時って
求められた事を越えた場所まで行ける時があります。
しかしそれでも他者との繋がりは大切だと思うし、
武蔵も最後は、そこに向かう気がします。
連載から12年目で完結させようと考えてるそうです。
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by frat358 | 2010-02-10 19:42 | バガボンド

できねえ・・・

ベッドシーンの曲が出来ねえ;
懐かしすぎて忘れてしまった?(笑)
だとしたら相当に切ないなそれも。
んー・・・恋愛しとくべきだったのかな;

15歳の頃に作った、どうしようもなく暗いメロディを
何故か思い出してしまい。それを今の自分で展開させたら
ちゃんと曲になったので驚きました。しかもなんか・・・
暗いだけじゃなくて救いもある形で曲になった。
ちょっとシニカルだけど明るさもある。
映画の中で登場するか分かりませんけど
とても気持ちよい瞬間で、まあ・・・そりゃあね、
あの頃よりは自分も良くなってると思うし、
そうでなければ困りますけど・・・
こんなに分かりやすい形で成長を自覚できたのは
不思議な気分でした。

バガボンド、やっと読みました。
なんでだろ、武蔵のほうに強く共感すると思ったけど
前巻の又八さんのほうが、ドスーンと来たなあ。
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by frat358 | 2010-01-25 03:03 | バガボンド


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