スライディング・ヘディングシュート2 |
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・酷い目に遭ったほうがいいヤツは大勢いるけど、 それでも殺していいヤツなんて1人も居ない。 ・人類は女性のおかげで維持できている。 女性は、どんなにバカにされても気にする必要は無い。 ・誰からの罵倒も気にするな。戦い続けろ。 ・ファンに対して写真も撮らないとか、 サインもしないとか、ほっといてくれと 思うようになったら、その立場に居る資格は無い。 ・(音楽で成功を夢見る若者達へ) やめとけ。大学に行け。 ツイッターでメタリカの過去発言や、 メガデスのリーダー、デイブ・ムステインの語録を 日本語でまとめている人達が居て、それを読んでいたのですが。 大成功したメタリカの発言よりも、常にメタリカと比較され、 時には蔑まれてきたメガデスのデイブ・ムステインのほうが 心に残る言葉が多くてビックリしました。 私はメガデスも好きでしたけどメタリカのほうを ずっと聞いてきた人間です。でも今になって 人として魅力を感じたのは、そのメタリカを解雇された デイブ・ムステインのほうでした。 メタリカと、メガデス。似たようなバンド名で お互いにジャンルもメタルなんですけど 音楽的には、かなり違います。 メタリカが派手で分かりやすいプロレスだとしたら メガデスは玄人好みの総合格闘技って感じで。 少なくともメタリカ大好きでメガデス大嫌いとか、 そういう友人は私の周囲に居ませんでした。 どちらかと言えばメタリカが好きって人が多い。 とにかく、この2バンドは仲が悪くてね。 ファンは両方好きなんだけど気を遣ってるというか。 特にメガデスのほうはメタリカを嫌悪してるので メガデスのライブでメタリカのTシャツを着るとか、 禁止令とかは在りませんけど、気を遣って そういう事をしないファンも多かったと思います。 私がメガデスのカバーを演奏していた頃、 just like pide piperという歌詞を、私が 「パイパイパ~♪」と歌うので、ギターの友人が 「パイドパイパーだ!パイパイパーじゃない!」 と叱ってくれたんですが、充分に反省した上で 私は「パイパイパ~♪」と歌い続けました。 そのうち怒られなくなりました。ごめんなさい。 今日はメガデスというバンドの、 デイブ・ムステインについて 軽くまとめようと思います。以後は彼のことを 「大佐」と書きます。(彼のニックネームです) 大佐はメタリカというバンドを 解雇されたミュージシャンです。まだメタリカが 世界的に全く無名だった頃。初期メンバーの1人でした。 初期のメタリカは、リーダーが多すぎました。 リーダーになりたい人が多かったのではなく、 リーダーになれる器の人間が3人も居たんです。 ラーズ、クリフ、大佐の3人。 ボーカルのジェイムズは 初期の頃だと、まだ個性が開花していません。 ベーシストにクリフ・バートンが加入して 拠点をサンフランシスコに移した頃から大佐の立場は だんだん悪くなっていきます。クリフは作曲能力も高く、 ステージでの存在感も抜群で、リーダーの器でした。 いつしかメタリカは強力な個性が、 ぶつかり合う状態になっていたようです。 メンバーの中にはそれを問題だと思う人も居ましたが、 大佐は強力な個性が集まっていることで 最強のバンドになれると信じていたようです。 何が原因で大佐が解雇になったのか。 今になっても具体的には語られてませんけど どんな解雇だったのかは有名です。 大佐がバスの中で目を覚ますと、 ベースのクリフとボーカルのジェイムズが 目覚めた大佐を座ったまま見つめていたそうです。 そして、その状態で「お前はクビだ」と宣告した。 大佐は「そうかよ、じゃあな」とバスを出て行きます。 復讐に燃える大佐はメガデスというバンドを結成。 メタリカを超えるバンドを作る。それが新しい夢になった。 バンドを解雇されるとか、ちがうバンドに移籍するとか、 そういう事は、物凄く多い世界です。 でも大佐は強く、強く、メタリカを恨みました。 口喧嘩も激しく殴り合いも散々していた当時の大佐は 自分だけが「それでいい」と思っていて、 どれだけメタリカを愛しているのか 他のメンバーに伝えた事はなかったのかもしれません。 長い人生の中で、誰にでもツライ事は起きますけど 自分をクビにした人達が、自分には不可能なほど とんでもない成功を収めた場合、解雇された人間は それをどう思うでしょうか。自分の思いだけじゃなくて、 周りから「クビになった男」というレッテルを貼られ、 それのみで自分を評価する人が絶えない状態が、 10年も20年も続く中で、同じ業界を生きていく。 常に比較される事で、若い頃に失った心の空洞が どんどん大きくなっていく。 大佐ことデイブ・ムステインの人生は そういう人生だったと思います。 メタリカへの思いは憎しみであると同時に 愛でもあったと思います。愛してるからこそ憎い。 なかでも自分にとって衝撃だったのは「リスク」という メガデスのアルバムでした。このアルバムの一曲目は 睡眠障害のことを歌っているのですが、 実は同じような時期にメタリカも睡眠障害を テーマにした曲を作っているんです。 こんな事したらイヤでも比較されてしまう訳ですが、 わざわざ同じテーマの曲をぶつけてきた。 売り上げで見れば圧倒的なメタリカ勝利に終わり、 メガデスの「リスク」というアルバムは その名のとおり様々な挑戦を仕掛け、 ファンには好かれず失敗作の烙印を押されました。 そういえば・・・それ以前にも メタリカのアルバムで使われている台詞を 自分の曲にも入れていたり、もうなんか、自分から わざわざ比較されにいってるような事をしていました。 そして自分を解雇した主要人物のクリフは 「Master of Puppets」という大傑作を作ったあと、 交通事故で死んでいます。大佐は復讐しようにも、 もう相手が居ないんです。メタリカはどんどん売れて 遥か彼方を行ってしまう中で、大佐のメガデスも アルバムの総売上で4800万枚を超えていき、 メタル四天王の1つに挙げられるバンドに成長します。 ボーカルのジェイムズは 今では完全にメタリカの「顔」になるほど成長し、 大佐が解雇された事も含めて、こう評しました。 「あいつは間違いなく出て行くべきだった。 メガデスの曲を聞けば聞くほど、そう思う」と。 ラーズは自分の子供の、一番お気に入りのバンドが メガデスなんだよと話していた事があります。 音楽界でバンドを抜けてからも成功した人は 数えるほどしか居ません。メタルの世界だと オジー・オズボーンとメガデスくらいかもしれません。 大佐はメタリカへの復讐をすればするほど 皮肉にも自分にしかない才能を成長させていき、 メタリカを離れて良かったなと元メンバーに 言われるようになったのでした。 メタリカに後悔させたかったのかもしれない。 敗北感を与えたかったのかもしれない。 長い長い復讐の旅の果て。待っていたのは 褒められるという結末でした。 メタリカのロック殿堂入りを大佐が祝福したり 「ビッグ4」という合同ライブも成功させて 今ではお互いが認め合う存在となりました。 最近ジェイムズが、懐かしい元メンバーが 集うイベントで、よく使うのが 「メタリカ・ファミリー」という言葉です。 この言葉は大佐の人生を祝福したと思います。 メガデスとして歩んだ道も充分に誇れる。 メタリカに存在していた自分も未だに誇れる。 振り返った時に、どちらも自慢できる。 じゃあ、そんな人をなんて呼ぶ? 元メタリカ?違う。メタリカの家族だと。 自分が持っていない何かを羨ましく思うよりも 自分に在るものを大切にしようと思うようになった。 デイブ・ムステイン
by frat358
| 2016-09-25 04:25
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