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スライディング・ヘディングシュート2


3000坪の冒険と、時々音楽すごく映画。たまにサッカー
by frat358
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映画の底力

映画の底力_c0027929_1344599.jpg


「オン・ザ・ハイウェイ」
2013年製作 イギリス映画

書いていいかどうか悩みますけど、
最初から最後まで、高速道路で運転している男が
電話で話しているだけの映画です。
ワン・シチュエーション映画って呼ぶらしいですけど
こういうのは初めて見ました。
グーグルの画像検索って映画のタイトルを入力すると、
その映画の色んな場面が飛び込んできますが・・・
映画の底力_c0027929_13462370.jpg


映画の底力_c0027929_13463313.png


映画の底力_c0027929_13464115.jpg

この映画に限っては
運転してる主役の画像しか出てこない。
そりゃそうだ。それしか無いのだから・・・
脚本と監督を担当したスティーブン・ナイトが
この映画で目指したのは「孤独を撮ること」
映画の底力_c0027929_13471456.jpg

ほんとね・・・田舎の夜道を1人で運転してる時ほど
孤独を感じる事は無いですね(笑)でも孤独って
悪いことばかりじゃなくて、自分の事がよく見えるんですよ。
孤独というのは周囲に影響されてない状態なので
自分にとって本当に大事な人は誰なのか、とか
誰を愛しているのか、自分に何が必要なのか、
色んな事が怖いくらいに見えてくるのが
孤独という状態だと思うんです。
「ぼっち感」を、いかに表現するかに関しては
役者の表現力に懸かってくるようなのですが、
この役を引き受けたのがMADMAXの最新作で
主役に抜擢されているトム・ハーディです。
なんというか・・・苦悩する演技をさせたら
トム・ハーディの右に出る人は居ないんじゃないかと;
もっと年齢が上の役者だと、張り合える人がゴロゴロ居そうですが
この映画で求められている主役の年齢設定を考えると
トム・ハーディーしか演じられる人は居ないかもしれません。
映画の底力_c0027929_13472996.jpg

運転してる人が電話で話す以外は何も起きない映画だよーって
そんな紹介をされて、この映画に興味をもつ人は
ほとんど居ないかもしれません;
誰にでもオススメ出来る映画じゃないのは確かなんですけど。
でもさ、逆に考えてみてください。この映画は上映時間が86分。
もしあなたが映画監督だったとしたら、
86分間も電話と運転しか見せない映画を作るとしたら、
どんな風に撮りますか?どうやったら見てる人を
退屈させずに86分間もたせますか?物凄く難しいでしょ。
これね、映画の底力が見れる映画なんですよ。
撮影、演出、演技、照明、編集、効果、音楽などなど
あらゆる分野の人間が能力を発揮して、
86分間も運転と会話だけの映画を面白くしてるんです。
映画の底力_c0027929_13492233.jpg

なかでも編集が凄くて、撮影された映像の長さは
30時間もあったそうですが、それを切ったり繋いだりしながら
86分間に、まとめてます。なかなか編集の大切さって
感じ取るのが難しいんですけど、まずレンタルなり映画館で見て、
そのあとで同じ映画をテレビ放送で見ると、
編集の大切さが分かるかもしれません。
テレビで放送するため、更に編集されてますから
あの場面がないとか、駆け足に感じて気持ち悪いとか
そういう事が起きます。
映画の底力_c0027929_13474694.jpg

世の中は派手な映画がヒットしやすいし、
私も派手な映画が好きです。これは地味な映画ですけど
退屈だと感じさせない出来になってるので
ある意味では大爆発が連続して起きる映画よりも
派手と言えるかもしれません。どんなに金をかけても
どんなに爆発シーンがあっても、作り手の工夫が無ければ
結局は見てる途中で飽きてしまうと思うんですよ。
社会の主流とは真逆のコンセプト映画でありながら
実は主流よりも工夫が練られている、
ど真ん中の映画だと思いました。
でも誰もが私と同じ感性ではないので、オススメしません;
・・・夜景オタクの人だったらオススメかも。
暗い中で何かが光ってるのが好きな人とか。
メチャクチャなこと書いてますね、すみません・・・


by frat358 | 2016-02-16 14:06 | DVDエラー大嫌い
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