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スライディング・ヘディングシュート2


3000坪の冒険と、時々音楽すごく映画。たまにサッカー
by frat358
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今年遊んだゲーム

私はTVゲームも、たまーにします。
でも楽しいと思えるものが少ないので
あんまりやらなくなりました。
若い頃は雑誌の大会でベスト4とかになるほど
気が狂ったようにプレイしてた時期もありますが、
まったく遊ばなくなった時期もあり、
10年くらい興味が無かったのに
10年分を一気に遊んだこともあります。
その頃になると大ヒット作でも10年経過してるので
480円とかで売られていたりしますが。
そんな時期も過ぎ去り、今年遊んだのは・・・
「メタルギアソリッド5ファントムペイン」
1本だけ。これだと話がすぐ終わってしまうので
去年遊んだのも書くと、「ラスト・オブ・アス」
「龍が如く1&2」「龍が如く3」です。
これだけ遊んだのは7~8年ぶりくらいだと思います。
2011年に1本だけ買いましたけど、
それ以来のゲームソフト購入でした。
そして今日はメタルギアの話を書きません。
今年遊んだゲーム_c0027929_125526.jpg

「龍が如く」というゲームは「シェンムー」という
オープンワールドゲームの後継作でした。
ゲームの中に街が在って、そこに存在している全ての人が
生活をしています。その中に自分も入っていき、
自分の目的を達成していくゲームスタイルなんですけど、
通りすがりの女の子に興味を持って後を付けていき、
その子がどんな生活をしていて、どんな場所に行くのかを
ずーーーっとストーキングするプレイヤーも居れば
格闘技の訓練だけを、ひたすらに続けていき、
物凄い強さを手に入れる事に毎日を費やすプレイヤーも居ます。
そこで何をするかは、主線は在るんですけど
基本的には自由というのがオープンワールドゲームです。
今年遊んだゲーム_c0027929_144612.jpg

ストーリーはね、桐生(きりゅう)と錦山(にしきやま)と
由美っていう仲良し三人組が居て、3人は孤児院育ちで
ずっと仲良しだったんですけど、
育ての親がヤクザだった影響もあるのか
桐生と錦山は暴力団に入ります。
ある日、組長が由美を気に入って
錦山の目の前でウッホッホな事を始めたので
怒った錦山は組長を撃ち殺してしまいます。
現場に駆けつけた桐生は錦山と由美を守る為に
1人で現場に残って、自分が組長を殺したと
罪を被って刑務所に服役します。
桐生はヤクザからも組長殺しの為に破門とされ、
10年の刑期のあと、仮出所します。
戻ってみると優しかった錦山は極悪人に変貌していて、
由美も行方不明になっていたのでした。
新宿の何処を歩いても「お前ヤクザだろ!」と言われ
どう見てもヤクザなんだけど「俺はヤクザじゃねえ!」と
絶対にそこは否定する仮出所した桐生さんの、
明日はどっちだ。というストーリーです。
ここまでは、よくある話なんですけど
面白いなーと思ったのは極悪人になった錦山が
本当に極悪になってる事なんですよ。
少年漫画だと大抵はね、本当はいいヤツだったり
脅されて悪い事をしてるってのが多いのです。
でも錦山は本当に悪い子になってて、
その理由は結局、10年前に罪を負わずに
逃げたせいなんです。それが錦山の性格を
凄く、歪めたしまったという。桐生の優しさが
人を悪に変えてしまったというストーリーなんです。
今年遊んだゲーム_c0027929_1226.jpg

でもそれより面白いのが神田組長って人で、
この人は凄いんですよ。街を歩いてる女性をね、
下っ端の組員を使って次々と誘拐してね、
ラブホテルに監禁してさ、
指圧マッサージするんですよ。
部屋から「ぎゃー」とか「あー」とか
色んな声が聞こえてくるんですけどね、
女性が指圧されてる声なんです。
それが神田組長の趣味なの。凄いでしょ。
あまりにも凄すぎて次作を遊ぶ気が失せました。

ヤクザ世界が舞台になっている事が
色んな特徴を生んでいるのも確かで、
例えばヒーローアニメとかってさ、
一番悪いヤツが奥に控えてて、部下に向かって
「かかれー」とか言って自分は何もしないじゃん?
ボスの悪い行為を必ず主人公が目撃してて
おのれー、悪いやつめーって怒りを溜めていくのが
ヒーロー活劇の基本なんですけどね、
これがヤクザ世界の活劇になると、
仲が良かった人の死体が突然、ドン!っと
出てきたりするんですよ。結果だけが表示される。
ボスの指示で殺されたのは間違いないんですけど、
なんで死んだのかは主人公が細かく知れないという。
これがねえ、凄く怖いなーって思ったんだ。
自分が何かをしてる時に大事な誰かが殺されてて、
殺されてから「はい」って見せられるのは
ギャングものとかヤクザものの特徴かもしれません。
でも、そんな演出をしてくるのに
突然指圧マッサージしてただけ、とか言うんだよね。
「緊張と緩和」を狙ってるんでしょうけど
本気で怖くて不快な世界に笑えるものを入れすぎて
バランス崩壊を起こしてる気がしました。
やっぱり最初の「龍が如く」が脚本の評価が高いようで、
来年はリメイクして発売するみたいです。

今年遊んだゲーム_c0027929_113820.jpg

「ラスト・オブ・アス」は2~3年前のゲームで、
当時、世界最高のゲームと評する人も多かった作品。
基本的にはゾンビが発生した世界で娘を失った男が、
知り合った少女をゾンビから守ろうとする、
ありがちなストーリーになっています。
でもこのゲーム、何が凄いって演出が凄い。
眠っていた人が起きて、歩いてる時のフワフワした感じとか
誰かと話しながら歩いてる時の、ゆっくりした時間経過など
下手すると退屈に感じてしまう状況を、丁寧に演出する事で
遊んでる人がジワジワと引き込まれる凄さがあります。
これを1~2時間も遊んでいると・・・
まるでそこに自分が居る様な感覚になっていきます。
そうなるとゾンビが突然襲ってくれば驚きますし、
少女が襲われていると、守りたくなるんですよ(笑)
どうしてこんなに面白いのかを考えてみるんですけど、
やっぱり、演出が凄いのだと思います。
TVゲームというのはコントローラーを動かすので
映画を見ているよりも体感率が高くなりやすい。
自分の決断が結果になって現れていく世界で
物事が展開していきますから、
リアリティーと相性が良いのだと思います。
今年遊んだゲーム_c0027929_111964.jpg

最初から演出が際立っていて、ゲームをスタートすると
暗い部屋に窓が1つ。そこから昼の光が注ぎ込んでいて、
ゆらゆらとカーテンが、風で揺れています。
そこに、なんとも形容しがたい美しい曲が流れている。
これだけなんです。そこに「スタート」とか
「続きから始める」とか表示されてるだけ。
もう、これだけで引き込まれてしまいました。
映画を見て育った人がゲームを作ったというよりは、
ゲームで遊んだ世代が世の中に登場してきて、
ゲームにしか出来ない演出を成功させたのかなーと。
そういう意味で非常に感動的な気持ちになりました。
今年遊んだゲーム_c0027929_11113.jpg

ちなみに、ゲームをスタートして街を歩いてると
ゾンビになるウイルスに感染した疑いで
警官達にオラオラされてる可哀想な人と出会います。
見て見ぬフリをしていると、疑われてる人は
警官に撃たれて死にます。なので私は
その警官達の群れの中に突っ込んでいったのですが
「おまえ、狂ってんのか?」って警官に
笑いながら言われるんですよ。
それで私はプチーンと切れてしまって
更にグリグリと身体を警官の群れに押し込んだのです。
すると警官に蹴り飛ばされて、撃たれてゲームオーバー(笑)
これはね、見て見ぬフリをして歩くしかないようになってるんです。
疑われて殺される人を、見殺しにするしかない(たぶん)
でもそれによって、自分がどれだけ狂った世界に放り込まれたかを
実感できるようになってるんですね。
これもある意味では演出だと思います。





■こっからストーリーのネタバレ■

本当に、ありがちで、何処にでもあるような
一本道の脚本なんですけど、最後が凄いと思います。
大切な人を失うくらいなら、
世界が終わったほうがいいと。
沢山の人が不幸なほうがいいと決断してしまう。
全体から見れば、とんでもなく身勝手な決断を
プレイヤーが許してしまう、認めてしまうのは
長く長く2人きりの生き抜いていく日々を
ゲームとして体験しているからだと思うんです。
それでいいよと遊んでた人に思わせる事が
丁寧に演出してきた最後の成果になってると思う。
もうそれに気ずいた時に・・・ねえ・・・
私も世界最高のゲームだと思ってしまいました(笑)
一度だけでいいので、ゲームの音楽を作ってみたいです。
by frat358 | 2015-12-28 01:07 | 熊本ハーフ
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