スライディング・ヘディングシュート2 |
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「ルーム237」イギリス映画 めちゃくちゃ面白かった。 でもコレは「シャイニング」という映画から 色々と発見をして楽しんでいこうという作品なので 「シャイニング」を見てない人は全然わからない。 ファンがそれぞれに映画の中から発見したことや 感じたことを自由に語っているだけの作品です。 そして、いかに映画ファンというのが 自分勝手な解釈をして、好き勝手なことを 思ってるかを追った作品でもある; 芸術は、他者に見せたり聞かせたら もう自分だけの作品では無い訳で、 それは素晴らしい事でもあり、 恐ろしい事でもあるんですけどね。 キューブリック監督はシャイニングを撮る前に 撮影現場の取材を三ヶ月もスタッフにさせていて、 土地の歴史から撮影する建物の由来から あらゆるものを吸収した上で撮影していたそうです。 確かに映画ファンが次々と色んな発見を 楽しみたくなるのも理解できるような演出が 「シャイニング」に隠されているのも事実だと思いました。 それは感じ方によるねーって思える発見も多いのですが、 後ろに置いてあった椅子が、次のカットでは消えてたり、 影が薄い役の人が着てる洋服のデザインが微妙に、でも 間違いなく一瞬で変わっていたりとか。 一般的には撮影中にスタッフが起こしたミスだなって 考えるのが普通だし、本当にそういう事が多いんですけど この映画は、そういう訳じゃなさそうなんですよ。 個人的に衝撃だったのが、 子供がカーペットに座って遊んでいる場面。 中央に抜け道があるような 不思議なカーペットなんですけど、 この場面から映像が切り替わると カーペットから抜け道のデザインが消えて 六角形になってるんです・・・ つまり、違うカーペットを用意したか方角を変えたか、 意図的に撮影したと考えるのが普通ですよね。 てゆう事は洋服のデザインが変わるのも 椅子が消えてしまうのも、何か意味があるのかなって 見てる人は思う訳です。そして最も衝撃だったのは、 マスターマインドという映画ファンが気ずいた 「シャイニングは逆再生で見るべきだ」という意見。 せっかくなので通常再生と逆再生の映像を、 1つの画面に同時で再生して見てみると・・・・!! ええーーーーー!?ってくらい私は驚いた(笑) まあ都合が良い部分を繋げてるとは思いますが。 狙って作ったなら天才を通り越して超人だと思う。 キューブリックは人類が月に行ったアポロ計画で、 宇宙飛行士が月面を歩いている映像を製作したという 疑惑があります。シャイニングでは子役の洋服に APOLLO USAと書かれており、 子供が垂直に立ち上がる場面は、まるで宇宙ロケットが 発射されていくようにも見えるので、 キューブリックが月面着陸について 何らかのメッセージを入れてるのでは?とかね。 いずれ映像検証の技術が高まって、 自分が死んだ頃に解明されるのは間違いないから 映画の中にメッセージを入れておこうと考えたのでは? なんて事も想像したりして、ファンは楽しんでいます。 妄想や思い込みは止まらず、なんじゃそれってのから おお、確かに・・・って言いたくなるようなものまで ファンの観察が収録されています。 で、私個人の見解を書かせてもらうと、 シャイニングは人間の業を描こうとした作品だと これまた極東の地で、勝手に思っています。 主人公が狂っていく原因の豪華ホテルは かつてインディアンの埋葬地だった事が 作品の中で語られていますが、 怨念とかの被害者側の呪いや念ではなく、 大量に先住民を殺した加害者側の 「狂気の念」が土地に残っていて、 現代に住む人達も影響を受けてしまう。 同じようなテーマの映画とは違っている点として、 人間の無関心や忘れてしまう習性も イメージ映像で表現しようとしてると思います。 現代に住む人々さえも狂気が蝕んでいるのに、 原因や歴史には他人事のように無関心な人類。 イメージ映像が沢山現れる映画ですけど、 強烈な「赤」の映像と同じくらいに 暴れまわる赤を押さえ込むような 周囲の「壁」が印象的に見えるんです。 このカーペットも、中央の赤よりも 周囲のライン?壁?のほうが私は印象に残ります。 そして不思議な経験をする場面では、 完全に囲まれた図形にカーペットは変化する。 人間は自分達のおぞましさに気ずきながらも 決して認めず、心に壁を作っていて、 道を踏み外した人は徹底的に批判する事で 自分自身を保っている。 それが不幸にも、人類の長い歴史の中で 同じ過ちを繰り返す原因にもなっている。 そんな事をあなたは伝えたいのかい?と 私は見ていて思った。 クライマックスも、殺意に囚われて迷路に迷う父親と 自分の足跡を辿り、来た道を戻ることで 迷路から逃げ出す息子という対照的な結末。 人の残酷な歴史を父親の狂気で表現しつつ、 狂気から抜け出す方法も息子の脱出方法で 示しているように感じました。 ヒトラーを連想させるように作られていると 感想を話してる人も多いんですけど、それは・・・ 私も、そう思います。ラストの写真で同意しました。 髪の毛の、おでこ部分の毛が 画面が切り替わる一瞬だけ、 鼻の下のチョビヒゲに見えるように 計算して表現してると思います。 シャイニングはスティーブンキングの原作ですが、 完全に原作とは違う方向性を見ているとも思います。 つまり、作った監督も勝手に解釈しているし 見ている人もガンガン思い込みをぶつけている; キューブリックは長いこと人間の暴力性に関しては 作品の中で取り組んでいた監督だと思うし、 その中でもシャイニングは特に抽象的で、 見ている人の為に膨らみが存在しているような、 不思議な映画なんだなーと思ったのでした。 これを見た後に「シャイニング」を見ると面白いです。 日本人は好きな映画を何度も見る楽しさは 未体験の人が多いので、シャイニングを機会にして 何度も見る楽しさや、何度も見て発見する楽しさに いろんな人が目覚めるといいなーなんて事を 「ロッキー」を何度も見ている私は思うのでした。 映画という仕事は問いかけを与える仕事で、
観客に答えを与える仕事ではない。 答えを与えるのは宗教だ。 トミー・リー・ジョーンズ
by frat358
| 2015-03-17 21:06
| 超ネタバレ映画感想
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