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スライディング・ヘディングシュート2


3000坪の冒険と、時々音楽すごく映画。たまにサッカー
by frat358
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たとえダメ人間でも頑張れば生きられる

たとえダメ人間でも頑張れば生きられる_c0027929_15394912.jpg

ボクシングの世界チャンピオン、
ミッキー・ウォードの自伝的な実話映画です。
良さを伝えにくい作品なせいか、
日本版の宣伝は安っぽい感動秘話みたいに
作られていて、映画を見終わった後に予告を見ると
「なんじゃこりゃ」って絶句すること間違いなし。
クリスチャン・ベイルが演じている兄貴の役は
ブラッドピットが最初は候補だったそうですが、
痩せたり太ったり歯を動かしたりと
30代の俳優の中で際立った役者バカぶりを
発揮して生きているクリスチャン・ベイルだからこそ
映画がヒットしたような気さえ、しました。
たとえダメ人間でも頑張れば生きられる_c0027929_154027.jpg

ローウェルという街に生まれ育ち、
何もかも仕切りたがる母親と
お喋りでトラブルメイカーの兄に挟まれた弟は
自分を前に出す機会に恵まれなかった為か
内気な性格で、友達も少ない。
両親がボクシングのマネージャー。
兄貴も元ボクサーで試合の際はセコンドに付く。
自分の人生そのものと
家族を切り離せない環境なので
なかなか精神的にも自立できません。
最終的には世界チャンピオンになる弟が
映画の中心になって話が進行するんですけど、
見てる人の印象に残るのは大家族のゴチャゴチャ感と
厄介なことばかり起こす麻薬中毒者の兄貴の姿。
兄もかつてはボクサーとして、
有名な選手と対戦してダウンを奪ったキャリアがあり、
しきりにそれを周りに話すし、
周囲の人々も「ローウェルの誇り」として敬う。
でも兄はボクシングの中でしか生きられないような
不器用な人間なので、引退後は人生を持て余してる感じ。
たとえダメ人間でも頑張れば生きられる_c0027929_15401727.jpg

その「持て余し人生」を演じるのが
クリスチャン・ベイル。
今回も何十キロも減量して、
後頭部の髪を抜いてハゲを作って
わざと歯を動かして。見てる人に
顔の骨格が歪んでるような印象を与えてます。
そういう事を役作りでするべきか否かは
意見の分かれるところだと思うんですが、
笑った時の不細工な感じが絶妙に愛おしくなるような、
そういう顔に仕上げてきてるんですよ。
これが映画の、最後の最後に効いてくる。

たとえダメ人間でも頑張れば生きられる_c0027929_15404246.jpg

いいとこは全部、クリスチャンベイル演じる
兄貴が持っていってしまう映画;
でもそれは、どういう事なのかといえば・・・
一線を退いた後も、どんな人間にも
ファイトは続く、ということ。
誰もがファイターである、と。
そういうメッセージが届いてくるような、
ダメ人間の七転八倒ぶりを演じ、
クリスチャン・ベイルはこの映画で
アカデミー賞を獲得したのでした。
プロフィールを見たら私の年齢の1個上だった!
勘違いしてた。無念。
by frat358 | 2013-06-01 15:42 | DVDエラー大嫌い
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